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メガネ

 メガネを買い替えようと思う。のだが、なかなか購入しようという気になれない。
 視力は中学・高校と下がりに下がり、今はメガネなしでは過ごせないのび太君である。下がったら度が合わないので買い替えるモチベーションになるのだが、すでに下げ止まっているようで、どれだけ目を酷使しても幸い視力が下がることはない。
 メガネが変形でもしたら即買い替えることを決意するのだが(普段使いこれしかないからね)、思いのほか頑丈である。

 そんなこんなで今のメガネはかれこれ5年は使っているような気がする。
普段は気にならないのだが、外してレンズをよく見ると微細な傷があるのがわかる。ふとそれに気づいたとき、本当に使い込んできたなあとしみじみ思うのである。

 そんなメガネくんのスペックを紹介しよう。ニーズがないという声も聞こえるが、まあ聞くがよい。あるときZoffで気まぐれに買ったものだが、いかんせん派手な印象に思えるだろう。見ようによってはゴールド色である。ビビる大木がしてそう。メガネ単品で見るとわりとチャレンジングな奴に見える。ツルの部分が平坦で硬い。こんなところだろう。

10円玉に近い銅のような色のメガネだ。10円パンならぬ10円眼である。

 いかにも浮きそうなメガネに見える。ところがドスコイ、僕がこれをかけると意外としっくりする。僕自身肌がかなり浅黒い。そのため原色に近い濃い明るい色のほうがかえって似合うのが大人になって分かった。
 ちなみに逆を言えば、黒系のポイントのものはまず似合わない。それも壊滅的に。例えば気分を変えて黒マスクにチャレンジしたことがあるのだが、周りの人間に本気で不快そうな真顔で「それやめろ」と注意されたことがある。しかも同じ日に2人に、である。僕が何をしたというのだと心の底から落ち込んだことは今でも忘れられない。

 そういうわけでこのメガネで今のところ安定している。安住しているといってもいいくらいである。ただ、先ほど述べたように心配されるようなことがあるとすれば、このメガネ、ツルが平べったくて硬い。柔軟性が皆無といっていいほどしなりがないので、決まって僕の顔にはツルの形で跡に残る。
しかも跡が固着化してて、ツルの形にめり込んでいるといってもいいくらいである。これも人に心配されている。でも心配しないでほしい。僕は元気である。へコんでいるのは僕の側頭部だけで十分である。

 メガネは顔の一部です、とはよくいうが、もはや一体化してしまっているというくらい同化している感はある。なのでメガネを買い替えればいいのにと言われるのは、体の部位を交換しませんか?と言われてるようで超絶ダルいわけである。んー、違うな。やっぱめんどくさいだけだわ。

 自分にお気に召しそうなメガネが1・2本試すだけでハートをつかんでくるような高精度なマッチングサービスをメガネ屋が運営したら、さぞ繁盛することでしょう。

 そんなことを考えながら明日も同じメガネを使い続けていくのです。

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