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上司と部下がお互いの担当範囲を認識する方法
先日、このようなことをつぶやきました。
【主体性のある部下と上司】
— あんてな (@dlllixilllb) March 20, 2024
主体性の有無と上司と部下の組み合わせが興味深いです。上司と部下両方にある場合。枠組みを常に再定義するので問題が起きない。上司に無く部下に有る場合。部下の領域開拓により上司が定めた枠組みから外れ始めると無法であったり反発が生まれる。主体性も良し悪しか…
仕事を進める上で重視される言葉に「主体性」や「自主性」というものがあります。
要は「課題に対して自分から率先して動く」ことなのですが、これがまあ難しい。上司からすれば部下が勝手に問題を解決してくれるわけですから、当然欲しい能力、意識になります。
新卒採用でも「主体性がありそうか」というのは評価ポイントになるでしょう。主体性があれば積極性もあり、積極性のある人材は成長が期待できるからです。
※ちなみに「主体性」と「自主性」は意味が異なります
主体性と自主性は、自らの判断を軸に動くという点は共通しています。しかし、両者は「責任」という観点からすると、若干の違いがあるのです。主体性は「自身の行動に責任がともなう」ことが含まれている一方、自主性には責任などの意味合いが含まれていません。
上司や先輩が、部下や後輩に対して「ほしい」と考える主体性。
しかし、長い間部下でいると、ある疑問が湧いてきます。
「そもそも上司自身は主体性があるのか…?」
部下に主体性を求めるなら、上司も主体性を持って然るべきです。
上司自身も、自分の上司から主体性を求められるはずですから。
部下も上司も主体性を持ち、皆が自律的に業務を遂行する組織…理想的ですね。
残念ながらそうでもなかった
自分の経験を思い返すに、どの上司も主体性を持っていたかというと怪しいです。
「よくわかんないから任せる」
「面白くしといて」
と仕事を丸投げされたことも多々あります。
(しっかりした上司も多かったですよ!)
当時こそ恨みましたが、今となっては良い経験、成長のきっかけになったなあと思い返すわけですが、問題は問題、あまり良い上司でなかったという事実は変わりません。
主体性を持つかどうかは上司と部下という立場は関係なく、個々人の資質によるものである、と結論付けてもいいのですが、それだと悲しい。
もしかしたら、お互いに主体性の扱い方が分かっていなかったり、イメージできていないのかもしれない…と思い、この記事を書きました。
ゲームみたいに考えてみよう!
上司と部下を「プレイヤー」と「作業ロボット」だと考えてみましょう。
上司がプレイヤーで、部下が作業ロボットです。
ただし、このロボット、高度な開発技術によって人間と同じような意思があります。以後、上司と部下という言い方はせず「プレイヤー」と「ロボット」と呼称します。
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プレイヤーはロボットに作業をセッティングする
プレイヤーはプログラミングや対話を通じてロボットに作業を与えます。
作業遂行の精度はロボットの性能に左右されます。
曖昧な指示で業務を進める「推測機能」を持ったロボットもいますが、動かなくなってしまうロボットもいます。
つまり、プレイヤーが最初に行うべきはロボットの性能を知ることです。
ロボットの性能を把握する
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手持ちのロボットは何ができるのか、どういう機能を持っているのか。
それを知らずして作業を与えることはできません。知らずに作業を与えるということは運を天に任せる、つまり博打です。自覚しているなら良いですが、無自覚な博打は時間の無駄です。
そうそうロボットは作業するとエネルギーを消耗します。
無自覚に曖昧な指示を与えて無駄に消耗させるのは得策ではありません。
どんな作業を与えるかを考える前に、きちんとロボットの性能を把握しましょう。(把握のためのテクニックも色々ありそうですが割愛)
ロボットに具体的な作業を与える
ロボットに「主体性機能」や「推測機能」が搭載されていたとしても、作業効率や精度を向上させるなら、指示は具体的であればあるほど良い。
曖昧な指示を与えるとロボットに「思考時間」やエネルギーを消耗させるだけでなく、望んだ成果を得られないかもしれません。「丸いものを集めてこい」と曖昧な指示を出すと、もし望んだものが「りんご」だったとしても、ロボットは「ボール」を集めてくるかもしれません。
プレイヤーはロボットをうまく扱うために「自分が何を望んでいるか」をしっかりと認識し、的確に指示しなければなりません。
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ロボットの作業領域を設定する
ロボットに作業を与えたあとは作業領域を設定しましょう。
無計画に野に放ってもいいですが、望んだ成果を得られないだけでなく、もしかしたら戻ってこないかもしれません。戻ってこないのは冗談だとしても、魚を釣るように「だいたいこのあたりだろう」という「作業領域」の狙いを付けてロボットを放ちましょう。
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そうなると、プレイヤーは「どのあたりにロボットを放つべきか」「なぜそこが良いと思ったのか」「ロボットの性能に対して適切なフィールドか」を把握・判断しなければなりません。
何も考えずにロボットを放ち、望んだ成果が得られないからといって怒るのは筋違い、自分が招いた失敗なのですから。
よりロボットの活動を効率化するのであれば「事前に落ちそうな穴」や「迷いそうな森」が無いかを調べておいて、地図を持たせたり回避ツールを設定しておくのが良さそうです。
ロボットの作業時間を設定する
フィールドに放ったロボットが帰ってこなければ成果は得られません。
何月何日の何時頃に戻ってきて欲しいのか指示を出しましょう。
同時に「なぜその時間なのか」も伝えておきましょう。そうすればロボットも重要度や優先順位を意識して帰り時間を考えてくれるかもしれません。
ただし、プレイヤーは「現実的な時間かどうか」を慎重に調べる必要があります。ロボットの性能、与えた指示、行かせた場所と環境を考慮して、帰還する時間を設定しましょう。無理な時間を設定するのは自己満であり、ロボットに余計なストレスを与えます。余計なストレスは作業効率を下げるので、むしろ積極的に「快適に作業できる」環境を用意しましょう。
設定した時間に戻ってこないからといってイライラして文句を言うのはおかしな話です。なぜならプレイヤーの見込みが甘かっただけなのですから!
そしてプレイヤーはロボットの面倒をしっかりみる
ロボットに指示を出して「はい、おしまい」ではうまくいきません。自分の望みを把握し、それをちゃんと理由付きで伝え、指示を出したあとも面倒をみましょう。うまくいかないのはロボットのせいではなく、指示を出したプレイヤーのせいなのですから。
でも、ロボットにも意思があるんだから…
ロボットは高性能で意思を持っています。
であれば、間違った指示や曖昧な指示については疑問を投げ、プレイヤーとともに考えるのが建設的な態度だと思います。ダメなプレイヤーに出会うとなかなか疲れますが、プレイヤーを成長させることが結果的にはロボットである自分のストレスを減らします。
おわりに
というように、実体験を思い出しつつ記事を書いてみました。
良い部下は上司を成長させるのかもしれません。
もし職場全体を見て良い上司がまったく見当たらないなら…その時は環境が悪いので転職したほうがいいかもしれません。