見出し画像

「ファスト教養」と聞いて戸惑っている話。

突然ですが、皆さんには「尊敬する有名人」はいますか?

ご両親や先輩、上司などではなく「有名人」という括りで。

相場は歴史上の人物やスポーツ選手、経営者やアーティストなどになるかと思いますが。

僕が尊敬している人を時系列で挙げてみると、

・松本人志(芸人)

・高須光聖(放送作家)

・高橋歩(経営者)

・大谷ノブ彦(芸人)

・後藤正文(ミュージシャン)

・中村文昭(経営者)

・西野亮廣(芸人)

・中居正広(アイドル)

・星野源(主に文筆家として)

・箕輪厚介(編集者)

・若林正恭(芸人)

・佐久間宣行(プロデューサー)

などなど。

他にもまだまだ沢山挙げることができます。

森岡毅(経営者)、藤原和博(教育者)、坂元裕二(脚本家)、長久允(映画監督)、鳥山明(漫画家)、イケダハヤト(著述家)、堀江貴文(経営者)、中田敦彦(芸人)、山口周(経営者)、甲本ヒロト(ミュージシャン)、降谷建志(ミュージシャン)、中田ヤスタカ(音楽プロデューサー)、山口一郎(ミュージシャン)…

こうしてみると分かるのはやっぱりエンタメに関わる人、何かしら表現している人が多いですね。あと経営者の方もチラホラ。

あとは「現役」の方たち、そして日本の方ばかりです。

やっぱり僕は、自分が生まれ育った環境とまったく違う背景で過ごした人を心の底から尊敬することはあまりできなくて、この同じ時代に生きていて結果を出している人達を追いかけてしまうのだと思います。


ファスト教養とは?


Twitterのタイムラインに「ファスト教養」という言葉を見つけました。

いや、僕がフォローしているレジーさんという方がご自身の新著に関するツイートをされていたということなので目にして当たり前なのですが。

ちなみに僕は嫌いな人をアンチ的にフォローするなんていう変態行為はしないので(たまにいますよね)、もちろんレジーさんのことは好きでフォローしています。本も買って読みました。

そんなレジーさんが『ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち』という本を出すそうです。


「ファスト教養」というのは例えば「ファストフード」「ファストファッション」、最近だと「ファスト映画」と呼ばれるような、

“手軽に摂取できるけど、ちょっと品質には難あり”

みたいなことを形容する造語のようで、この「ファスト教養」からなるゼロ年代以降の風潮、ビジネスパーソンに与えている影響、エンタメ界で起きている現象などをまとめた一冊だそうです。

エンタメ好きのビジネスパーソンとしてはメチャクチャ興味津々なテーマ。


「ファスト教養」に対しての僕の本音


僕が思うに、先ほど挙げた例の中でいうと「ファスト映画」が恐らく一番近しい意味合いになるんでしょうね。

言っても「ファストフード」や「ファストファッション」ってその品質に難はあれど、そのコスパや利便性というメリットはあって僕らはそれを有り難く享受しているわけで。

突き詰めたところの是非はあるとして(そんなものこの世のほとんどのものにある)、この社会において市民権を得ていると言えます。

ーと書いていて気付いたのですが、レジーさんが唱えるこの「ファスト教養」というものもやはりそれなりの良さがあるからこれだけ普及しているのかなと思ったり。

よっぽど元の情報を歪曲して伝えたりとかでない限り、世の中にマックが好きな人がいればビーガンの人もいるように、それはまさに多様な在り方ということでいいのではないか、とも思うのです。

いや、レジーさんに反論しているわけではありません。そもそもまだ本は出版されておらず、その本で訴えたいことを知らない状態なので。

それに僕の価値観でいうと「ファスト映画」なんて絶対NGでそんなものを観る暇があるなら劇場に足を運んで欲しいし(その暇がないから手短に済ませてるんだっけ?)、そんなので映画を観た気になっているヤツがいたとしてもエンタメの話なんて絶対にしたくないと思っています。(※レジーさんが「ファスト教養」をここまで否定しているは分からずに言っています笑)

だから正直、僕は揺れています。

「そんな手軽に摂取した情報を“教養”なんて言ってけしからん!」

と思う自分もいるし、

「いや“難しいことを難しく言うヤツはバカだ”ってタモさんも言ってたじゃないか。難しいことを分かりやすく伝えてくれる人がいてそれを享受して何が悪いんだよ」

と思う自分もいます。

これまでのレジーさんのツイートやAmazonの作品紹介ページを見るに、たぶんこの本の中には冒頭に僕が挙げた人達の名前もいくつか出てきそうなので、そこに対するモヤモヤも正直あります。

そんな「ファスト教養」という現象に、レジーさんは一体どんな結論を出しているのか。今からとても気になりますよね。


僕なりの結論


本を読む前から結論もクソもないのですが。笑

僕が思うのは、冒頭に挙げた人達の中でこの「ファスト教養」の餌食(!)になりそうな方にしたって、その人自身が薄っぺらいわけでも浅いわけでもないと僕は思います。

これは決して通り一遍の優等生的な発言をしたいわけじゃなく、僕が実際に接したり近い関係性にある方もいるのでその上でやっぱりそう思うのです。これ擁護とも違うんですけどね。伝われ〜

僕らが見聞きしているのはその人のほんの一部で教養があるかは分からないけど良識や常識はもちろんあるし人を慮る気持ちだって人一倍持っていたりする。誰も彼ら自身を否定することなんて出来ないと僕は思います。

やっぱり人が魅了される人、作品、サービスにはそれなりの魅力があるということだと。

その上で、

最も非難すべきものは何かと言えば、

それはこういったいわゆる「時の人」「流行りの作品(手法)」に何も考えずに飛びつく、そして飽きたらすぐに離れる人達なのではないでしょうか。

一方の、それも信憑性があるかどうかもわからない記事や動画を安全なところからニヤニヤと眺めながら匿名で石を投げ、その翌日にはそんなことは忘れてなんとなく次の標的が現れるまでボーっと過ごしている。

そんなヤツなんて「ファスト人間」と呼んでしまおうじゃないか。


最後に


「ファスト教養」という言葉に対して賛成と反対の気持ちがあることは先ほども書きましたが、

「ある一定の人達から支持されているものを外野から否定しなくても、そんなの好きなモノなんて人それぞれでいいじゃんー」

正直こう思っている僕にレジーさんがどのような視座を与えてくれるのか。

この記事を自問自答しながら書いている今、ますます興味深くなっている自分がいます。


「人それぞれでいいじゃん」という話でいうと、今や有料・無料を問わずいくら時間があってもまったく追いつかないほどコンテンツが溢れかえっている現代において、僕達が発信している大分県のローカルラジオ番組「オドリバラジオ」を聴いてくれているリスナーさんだってほんの少しだけどいるんです。それも全国に。

例えばもしもこれを「ファストラジオ」なんて言われて茶化された日には、

僕らは何を言われても構わないけど、それを好きで毎週聴いてくれているリスナーさんには一言謝って欲しい、と思います。正直。


そんな我々の「オドリバラジオ」ですが、毎週土曜よる9時から絶賛放送中です。

みんな、聴いてくれよな!!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?