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非常事態宣言で得たギフト

2020年5月。私は34歳になった。

毎年誕生日だからといって、特別自分で祝うこともないのだけれど
今年は予想外のプレゼントがやってきたのでここに記しておきたい。


2020年4月。長女は入学式だった。
真新しいランドセルと制服。
恥ずかしそうで、でも嬉しそうな顔。

そしてその翌日から、学校は約2か月間の休校となった。

楽しみにしていた学校がなくなり
かといってむやみに出かけることもできず
お家時間とお散歩に明け暮れた2か月間。

そして母の私は
終始娘たちと過ごしながらの仕事。

予想以上に進まぬ仕事に苛立ち
娘たちのエネルギーに圧倒され
疲労感を感じたこともあった。

それでも一緒に時間割をつくったり
散歩で新しい発見をしたり
試行錯誤しながら
互いに時間を過ごしてゆく


あるとき、娘が覚えたてのひらがなで手紙をくれた。


「いつもおやつをありがとう」に始まり
3月に亡くなった私の祖母の葬儀のことを思い出したのか
「ママがいなくなっても忘れないよ」
「ママがいつもいてくれるから、今とても嬉しい」と。


いつも以上に一緒に過ごした2か月間。

近くなりすぎることで、時にぶつかり合いながら
当たり前の幸せが詰まった2か月間。


明日から、ついに学校が始まる。


つらいことも
嬉しいことも
ものごとは表裏一体


「ママがいつもいてくれるから、今とても嬉しい」


その一言で救われたよ。
娘よ、最高のギフトをありがとう。

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結季子|WEB好き農家の嫁
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