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最後にツモった牌のハナシ

学生時代
ちょっと世の中からはズレていたけど
麻雀が流行っていました

アパートに集まっては
麻雀に明け暮れる日

酒飲んで
ツマミ食べて
タバコ吸って
徹夜をする日々
不健康の鏡

ある時友人は
顔が浮腫んでいる状態なのに
やっぱり麻雀

徹夜で麻雀している途中で
ちょっと小便しにトイレ休憩
するとトイレから悲鳴!
顔面蒼白の友人がポツリ
「ションベンが白いんだけど…」

あわててみんなでトイレを見に行くと
明らかにションベンの色がおかしい

携帯電話がない時代
あわてて公衆電話から救急車に相談
もしかしたら腎臓に問題があるかもとのこと

とりあえず病院に行くことに
本人はいたって普通な感じで
病院に行くことを拒んでいたけど
みんなで無理やり救急車で病院へ

友人の一人が付き添いで
救急車に乗って深夜の病院へ

残った友人たちで
実家への連絡などバタバタしていると
いつの間にか夜は明け
アパートの前には朝日が差し込んでいました

タバコの灰皿と
ビール缶と
麻雀牌が散らばった
麻雀卓にも朝日が差し込み
ふとみんなで麻雀卓を何気なく覗くと…

救急車で運ばれた友人
最後にツモった牌が
「白」でした

それを見た友人
「ションベン白くなるまで麻雀やって
 白をツモっても
 身体壊したら
 負けだ…」

麻雀放浪記かよっ!

その後
友人はやっぱり腎臓がぶっ壊れていて
しばらく安静
塩分摂取が厳しく制限され
何故か自分でTシャツを製作
胸には
「減塩」とデザインされていました

友人からは
「ションベンの白
 最後ツモの白
 減塩の白
 役牌1だな」
とツッコまれたってハナシ

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