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未来を創造する「着眼大局」|年頭所感【2025年】

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
あんしん経営をサポートする会事務局長の山脇です。

2024年も自然災害や国際紛争など、外部環境は引き続き激しく変化しました。経営者のみなさまにとって経営意思決定を悩ませる要因は枚挙にいとまがなく、今年も難しい舵取りを迫られるのは想像に難くありません。

孔子の弟子であった荀子が「着眼大局・着手小局」という言葉を残しています。「性悪説」で有名な荀子の言葉に拒否感を持たれるかたもいらっしゃるかもしれませんが、私は今の時代を生き抜くヒントが詰まっていると思います。

激変する時代に翻弄され右往左往している経営者は「眼」も「手」も目の前の仕事に追われ、気がつくと一日が終わり、日々そんな一日を繰り返します。大変な努力をしながらも現状を変えられず、もどかしい思いをされている経営者に多い傾向です。

そんな時は経営計画を立ててみてください。

5年後や10年後を見据えた中期計画を立てるとご自身の進むべき方向性や取り組むべき課題が明確になります。

そんな先のことわかるはずが無いと思われるかたも多くいらっしゃると思います。世界中の人々がパンデミックの事前予測対応ができなかったことで、私たちは未来予測が不可能なことを身をもって体験しました。

予測できなければ自ら創ってしまえばいい。

現代の経営計画は、過去データを分析して予測を立てる分析予測型ではうまくいきません。ご自身が経営者として本当にやりたいことを実現するために環境変化を捉えて自ら未来を創造する、未来創造型の経営計画こそ「着眼大局」の神髄です。大海原を航海する船長と同じように、目線を上げて遠くを見据え、クルー(社員)に細かな指示を出すような経営の仕組みが必要なのではないかと思います。

未来創造型の経営計画にはひとつ大きなポイントがあります。それは、「その通りにいかないこと」を前提として実行することです。一昔前までは、経営計画をつくったら「その通りにいくこと」を前提として予実管理をしていました。しかしながら激変する環境下で、計画通りことを進めることは困難の極みです。多くの人々は計画通りいかないことで諦めて、計画をつくったがその通りいかないから意味がないと計画づくり自体を投げ出してしまいます。

その通りいかないことを前提とすると、目標達成に向けて立てるものはあくまでも仮説であり、その仮説を実行・検証し、仮説がうまくいかないのであれば新しい仮説を立てて次の実行に移す、この仮説(Plan)ー実践(Do)ー検証(See)のサイクルを回すことで課題を価値に変えることができ、会社や社員の成長につながっていきます。

目まぐるしく変わる外部環境を味方につけて会社のビジョンを実現させるためには、このPDSサイクルを高速で回していくことが重要です。全ては経営者の意思決定にかかっています。

2025年がみなさまにとって最良の一年となりますよう、是非じっくり経営計画をたててみていただきたいと思います。

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