日本酒のお話 〜 番外編・帰ってきた三冠
私たちの中で殿堂入りしている日本酒が3種類、メイン蔵元が4社あります。
その殿堂入りしている日本酒の1つが
↑ コレ、岡山県の三冠です。
昨年とほぼ同時期に、1年ぶりに行ってまいりました。
昨年より仕込みの時期が遅かったとのことで、昨年買ったのと同じ朝日米の純米吟醸はまだ出来上がっていないとのことで、今回は蔵元さんでのお勧めも聞きながら2種類買ってまいりました。
まず1本目。岡山県にしかない朝日米を使った日本酒の純米酒の生酒の新酒です。
三冠の何が凄いって、食べ物で酒の味が殆ど変わらないことです。それどころか食べ物の味がむしろ際立つ点も挙げておきます。
この朝日米の純米酒もその昨年味わった純米吟醸(生酒)の記憶から期待して買った訳ですが、期待通りの日本酒でした。
食べ物の味に左右されない、安定した味わい。つまみ次第では苦味が急にキツくなる日本酒も過去にはありましたが、この三冠・朝日米純米酒(火入れ)は昨年の純米吟醸生酒と同じく数種類のつまみのどれにも動じず、それ故に食べ物の味の邪魔をしないのです。
そしてこちらは雄町米使用の物です。先ほどの朝日米使用の純米酒との違いは、先ほどのが火入れしてあるのに対し、こちらは無濾過生酒である点です。
こういう飲み比べをしてみるとよく分かりますが、無濾過生酒ってぇからにはさしづめ美味いんだろうという様な先入観で選んではいけませんね。同じ蔵元が作る酒でも、方向性や狙い目、作り方が違うことがもたらす味わいや個性の違いはありますが、それが無条件に美味いとか高級だとかいうことは意味しないのです。
三冠酒造さんでお話を聞いていると、ウチは辛口しかありませよとハッキリ仰るのですが、中口〜やや甘めくらいが好きなウチの木咲が飲んでみて、三冠は文句無しに美味いと言いますからね。
そしてこの朝日米と雄町米の勝負ですが…
ホント僅差で、鼻の差で私達は朝日米に軍配を上げます。もうこれは単なる好みの差でしかありません。
でね、辛口だ甘口だって言いますけど、辛口と言いつつも甘辛をさほど意識しないで済む日本酒は、だいたいどれも美味いですね。三冠も辛口には相違ないのですが、飲んでみて「おお、これぞまさに正統派辛口の味わいだ!」てなことは思わないのです。そんな感想軸は忘れてしまっていると言いますか。
実はこの後また三冠酒造にお邪魔して、朝日米の無濾過生酒・純米吟醸を買ってまいりました。やっぱり最初に飲んだ忘れえぬあの味です。
さすがの殿堂入り、期待を裏切りませんでした。
実はこの後強力なライバルが登場するのですが、それはまた後日ということで😄