日本酒のお話 〜 菊姫と白山比咩神社
白山比咩神社は石川県白山市にあり、神社好きの方々にはよく知られていることかと思います。
ご祭神・菊理姫命は黄泉の国から逃げてきた伊邪那岐命と、追いかけてきた伊邪那美命の仲裁に入った神様とされ、天照大御神の叔母という設定でもある様です。
東京にも白山神社がありますが、その菊理姫命をお祀りする神社の本家本元がここ白山比咩神社です。
私、進雅は何度かお参りしたことがあるのですが、木咲 杏は初めてのお参りということで行ってまいりました。
北陸自動車道の美川インターから20〜30分程度の場所にあり、駐車場から境内に入るとすぐさま爽やかな気を感じます。
境内案内の様なお話は神社のHPにお任せするとして、白山連峰の豊かな自然と調和した見事な神社です。
念願叶って白山比咩神社に参拝出来たとのことで、木咲は喜んでおりましたが、この地を訪れた人はそれぞれの感動があると思います。
さて、ここ白山比咩神社から車で数分の位置に地元の蔵元である菊姫さんがあります。出しているお酒のブランドも菊姫。名前からして菊理姫命を意識している様に思われます。
そんな菊姫さんのすぐそばにある地元の酒屋さんがここ汐井酒店さんです。
実はこの酒屋さんのことは、白山比咩神社の駐車場脇にあるお土産物屋さんで教えてもらったことがあり、その時はちょいと「おつかい」を頼まれて、地元白山市のお米を使った一升瓶の日本酒の二本縛りを買って帰りました。
それを覚えていたので真っ直ぐ汐井酒店さんにお参りの後で向かったのでありました。
店に入ると菊姫さんや萬歳楽さんのお酒が並びます。どれを選べばいいやら、と迷いました。
そこでお店の方に当方が好むタイプをお伝えしたところ、
何やら地元の菊姫会?なる酒屋さん等にしか出さないお酒だそうで、ラベルの通り火入れをしていない生酒です。これを冷蔵庫から取り出して、
「これは間違いない。磨き65%は普通だけど、純米で文句無しです。菊姫には純米吟醸が無いから、これがいい。」
とのこと。以前某運送会社がお客さんから預かったこの酒を誤って割ってしまい、あちこち探して見つからず(限定品だから)、この汐井酒店さんに買いに来たこともあるそうな。
そんなお話を聞きながら、保冷剤までつけて頂いて買ってきたのでした。
戻ってから冷蔵庫でさらに冷やして、いよいよ「間違いない」菊姫さん自信の一品とのご対面タイム。最初のひと口に…
「うわ、美味いなぁ!」
という声が思わず出ました。生酒らしく最初にパンチの効いた若々しい日本酒感があり、それでいてスーッと入っていく爽快感。お米の酒だよ、という味の主張もいやらしくない丁度良さです。吟醸香の様なものは感じませんが、正統派の純米酒らしい重厚感を爽やかな後味が際立たせているのが印象的でした。
スペックはこんな感じです。
白山連峰に育まれた名水と、作り手の蔵元さんやそれを売る販売店さんの意気込みを十分に感じられる銘酒でした。
残念なのはそうは買いに行けないこと。
まぁ、また菊理姫命がお招き下さる時を楽しみにしておくとしましょう。
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