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「母親失格」と自分を責めたあなたへ

先日、昔の職場の同僚と話していたら
彼女がこんなことを言いました。


「子どものことが嫌いだって
思うのは母親失格なのかな・・・」


彼女はどんな仕事もこなし
ユーモアのセンスもある
とても素敵な人です。

職場でも頼りにされることが多く
子育ても順調だと思っていたので
この言葉を聞いて心配になりました。

彼女には中3の息子さんがいます
いわゆる思春期真っただ中です。

口数も少なくなり
何を考えているかわからなくなって
きたそうです。

いつもは親に反抗する
子ではないのですが

先日学校で三者面談があって
進路の話をした時に

親子で希望する高校が違い
その後話し合っても

いっこうに話がかみ合わなくなった
ということでした。

親としてはまだ自分の実力を
出し切れてない息子に

もう一踏ん張りして
ワンランク上の高校を
目指してほしいと考えて
いるようですが

子どもは自分の行きたい学校
を受験すると言ったきり
話すことも避けているようでした。


その時わたしは彼女に
「母親失格」などと自分を責めるのは
やめてほしいと言いました。

自分の子育てを振り返って
完璧だと胸を張れる親は
いないと思います。

子育ての反省や後悔は
誰にでもあることです。

それに周りの人たちは
彼女が職場でも家庭でも
努力してきた姿を知っています。

だから今は
これまでやってきた子育てを
自分で認めていいと思いました。

「わたしは十分やってきた」
と自分自身に言ってみると

この先も大丈夫だという
自信がわいてくると思います。


わたしも
「子どもが嫌いだ」「顔も見たくない」
と思ったことがあります。

娘が不登校になった時は
心身ともに追いつめられていました。

母親であることを
やめたいと感じたこともあります。

自分を責め続けたあとは
子どもにその感情が向いてしまい
「嫌いだ」と思いました。

でもその気持ちを否定せずに
冷静になって
ゆっくり見つめてみると

自分が今置かれている状況は
周りからのプレッシャーを感じ

自分の価値観も崩れ落ちた
異常事態だと気づきました。

心も身体も健康でない時には
そんな感情が湧き起こることも
あるということです。

だから自分は我が子を心から
憎いと思っているわけではない

いまの状態がそうさせていると
思うだけでとても楽になりました。


母親は頑張りすぎです。
誰も声をかけたり
認めてくれなかったとしても

自分を認めていいと思います。
そうするべきです。

「母親失格」なんて
何も知らない人の言い分です

だから
そんな風に
自分を傷つける必要はありません。


子どもが今、ここにいてくれることに
感謝できるだけで
母親は素晴らしいです。


その後
彼女が息子さんと
どうなったのかはまだ聞いていません

来年の春
落ち着いた頃にまた
話を聞いてみたいと思います。

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