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ギャップに萌える生き物
人っていうのはいくつもの側面を持っている。「――な人」と一言では言い表せないくらいものすごく多面的。
でも、自分が抱いた第一印象とは全然違う印象を受けるような場面に遭遇したとき、人はそのギャップに萌える生き物である。ギャップ萌えがきっかけで恋に落ちる人もいるんだとか。ギャップが垣間見える瞬間が好きな人は結構多いみたい。
ちなみに、私は「静かそうに見えてよくしゃべる」とか「意外と面白い」と言われる。“ぼっちの物静かでおとなしい人見知り”がおそらくの第一印象だから、そう言われやすいのかな…と思う。陰キャ要素が強すぎるせいで、相手に気を遣って“話しやすくて親しみやすい人”になりきると、全然印象が違う人に見られる。
ギャップの例をいろいろ考えてみた。
クールな堅物に見えて、実は熱血
無口で無愛想に見えて、実は陽気なおしゃべり
地味に見えるけど眼鏡を外したら、実は美男美女
気が強そうに見えて、実はただの泣き虫
バカっぽく見えて、実は超絶頭が良い
人気者が一人でポツンとしているところ
いつも元気な人がしょんぼりしているところ
口うるさい人が静かになっているところ
全然笑わない人が笑っているところ
など、ギャップというのは挙げるときりがない。漫画とかアニメのキャラには、こういうギャップ萌え的な要素が盛り込まれていると思う。主人公やその仲間、敵キャラ、ボスキャラの中でも、ギャップがあるキャラこそ、人気を博しやすいのではないかとも思う。
私が人のギャップで一番ドキッとするのは、怖そうな人に優しくされたときかな。
接客のアルバイトをしていたときには、老若男女いろんなお客さんが来るけど、刺青が入っていたり、ロン毛にしていたりする強面のお兄さんやおじさんは、大抵タバコかお酒を買っていく。謎に現金で払う人が多かった。そういう時、私はきまって、(;^ω^)汗が止まらない…という感じでバクバクドキドキして、ビビっていた。
でも、「レシートはいらない」とか「ありがとう」って言ってくれる人もいたし、感じ悪い人はそんなにいなかった。私のビビりが伝わっていたのかもしれない…。豆腐メンタルな私には接客はとても荷が重かったけど、見た目だけで怖い人だと思い込むのは良くないなあ…って、思うようになった。
むしろ、ケチな主婦や仕事に疲れたサラリーマンの方が怖くなった。見た目が怖くない人の方が、実は怖かったりすると気づいてしまった過去のバイト時代…。
優しそうな人に優しくされると、イメージ通りだから、(*-ω-)ウンウン♪となる。でも、怖そうな人に優しくされると、(#°Д°)えぇ!?という驚きがある分、その優しさは印象に残りやすい。同じような優しさであっても、後者の方が優しさの影響が強くなる。
一貫した評価を受けるよりも、途中で評価が逆転した方が対人魅力を感じるという心理効果も実際に認められている(ゲインロス効果)。マイナスなイメージから、プラスのイメージに変化すると、途端にその人はもっと魅力的に映るものなんだと思う。
だから、男女問わず「ちょいワルな感じ」というのは、意外とモテる人種なのかもしれないね。私は、優しさとちょいワルを兼ね備えている人が結構好きかもしれない。目指せ、ちょいワル?