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友達不要論

高校生の時、生徒会が制作した学内雑誌を見てびっくりした覚えがある。「学校に来るモチベは何か?」という質問に対して、「友達に会いたいから」という答えが大多数だったから…。友達と言われても、誰の顔も思い浮かばない私は少しショックを受けていた。

私は一緒に居る人はいた。いつもではなく、空いている時間に適当に話すだけの関係。でも、友達だったのかはわからない。会いたいとか話したいとは思えるような人ではなかった。学校という場所でそういう人ができた覚えは一度たりともないけど…。

学校って、大学もそうだけど友達と言える人がいないと、正直過ごしづらいと思う。多くの人が孤独な学校生活を避けるために、友達と群れを成すみたい。大学でも群れる人は群れる。そういう人ばっかり。社会に出てもそうらしい。どこでもそうなんだ。そして、私はいつも馴染めない。

だから、一人で周りをそれとなく眺めてみる。まるでビデオで撮った映像が流れているみたいだと思う。一人で椅子に座って、流れるビデオテープをただ見ているような気分になる。現実感がどこかへ消えていってしまう。私はここに存在しているのかどうかがわからなくなる。

いつも一人でいると、友達がいない人だと思われる。友達がいないって、悪いことのように扱われるのはなぜなんだろう?それだけで変わった人だと思われやすいし、先生からは何かと目を付けられやすい気がする。だから、私は今も群れている人たちの横で、一人負い目を感じることが多い。

無理にどこかのグループに属そうとしても、疎外感しかないから嫌だった。私は一人で居る方が辛くないからそうしたいだけ。人と一緒に居ると、この時間はいつまで続くんだ?、いつ終わるんだ…?ということしか頭に浮かんでこない。

そもそも友達って作るものなのかな?
恋人も作ろうと思って作るものなの?
自然となるものではないの?

って、そう思いたいけど、自然とできないから作るしかない、作る努力をする必要が生じるということかな…。何もしないで人と仲良くなれるはずもないもんね。自分からアプローチしない限り、人と親密な関係は築けないような感じがする。きっと待ってるだけじゃダメなんだ。

でも、そういうものをはなから求めていないなら、何もしなくても大丈夫だと思う。必要な時だけ、必要とされる時だけ、人付き合いを頑張ればいい。それ以外は、ひとりぼっちでいい気がする。私は人と仲良くすること自体を目的にするのが不得意だから。

理想を言うなら、友達ではなく仲間を作れたらいいと思う。同じ目標に向かって頑張る仲間。仕事をする上では、そういう仲間がいたらいいよね。頼り頼られ、お互いに信頼し合えて、突っ込んだ話もできて、自分のこともわかってもらえる。私はそんな仲間ができなかったし、いなかったけど…。

仲間がいるのなら、友達はいらない。友達って、仲間よりも関係が弱いわりに、しがらみだけが強いものだと思う。友達のレベルはどこまでも下げることができる。挨拶するだけとか無駄話、愚痴の言い合いをするだけの友達よりは、やっぱり仲間の方が良くない?

友達は裏切る。だけど、仲間だったら裏切られる可能性は低いと思う。だって、同じ船に乗っているのだから。

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