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期待しないということ

以前、私は授業で少し仲良くなった人と一緒に帰ったことがありました。電車の中で、その人に大学の先生がお勧めしていた本を買ったことを話しました。私は人のお勧めに弱い人間であるがゆえに、推薦図書は読みたい!とよくなります。

大抵、出先では本を持ち歩くので、持っていた推薦図書の本をその人に実際に見せました。すると、その人は「その本買う人いたんだ(笑)」と言いました。「え?マジで買ったの?」という感じで、悪い意味でびっくりされたんです。多分、引かれてました…。

私としては「どうだった?面白い?」と感想を聞いてもらえることを想像していたので、予想外の返答に驚きいたし、割とショックを受けました…。興味があってその本を買ったのに、なんだがバカにされたようでとても傷ついたんです。私の目の前で、よくそんなことが平然と言えるな…とも思いました。本を読まないからこそ、視野が狭いんでしょうか。

ちなみに、今ではその人と疎遠になっています。私は人と一時だけしか親しくできないので、誰とでもどんどん疎遠になっていきます。まあ、それでいいかなあ…と満足しているので、いいのですが…。

そもそも、人の言動や反応に期待なんてしなければ、自分が裏切られることもないんだと思います。傷ついたり、ショックを受けたりすることも生じないわけです。てっきり良い反応が返ってくると期待していた私が間違っていたのかなあ…って今では思います。

本に興味がない人だって、そりゃあいますよね…。趣味が合わないのは残念ですが、仕方がないことです。みんな忙しいのか知らないけど、本を読む人は少ないというのが変わらぬ現実です。

私はこうであったらいいな…と勝手に思ってしまう節があるので、相手にそれとは違う反応をされたときに「あぁ…」って、よく落ち込んでしまいます。何でこうしてくれないんだろう…とか、さすがにひどくない…って、不満が募っていくことが結構ありました。だけど、別にそんなに多くのことを相手に求めたいわけではありません。ただ、否定から入るのはやめてほしいな…というくらいです。

「その本買う人いたんだ(笑)」という微妙な反応が待っているとわかっていたなら、私はおそらく本を買った報告なんてしなかったと思います。お互いに気まずくなるのは嫌じゃないですか。

悪い結果を予想すると、逆に何もできなくなってしまいそうですが、どうなんでしょう…。あらかじめすべてのことをマイナスに見積もっておくことで、それよりも良い結果に帰結したときの喜びは大きくなるのでしょうか?

あえて言うなら、ネガティブ思考も自分が傷つかないための戦略の一つなのかもしれません。ネガティブだからこそ、最悪の事態を想定することもできるし、何事にも慎重になれるという気はします。「どうせうまくいかない…」「人生そんなもん…」と思っておくのが、私の場合は身のためになるのかなあ…とも思います。

うーん、自分にも他人にも期待しない姿勢を身に付けるのは、難しいですね…。それができると、些細なことに気を取られることも減ってもっと楽になるのではないかと信じたいところです。

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