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安楽死反対派プロパガンダ本『安楽死が合法の国で起こっていること』(児玉真美・著)が見落としていること

安楽死反対派のプロパガンダ本としてお馴染みの『安楽死が合法の国で起こっていること』という本があるが、さすが反対派専用本らしく偏った内容だ。

安楽死が合法化して起こったことを問題視する際、「じゃあ合法化していなかったらどうだった?」と言う比較視点は必須だが、それがない。

合法国の人達が安楽死を選ぶ状況と同じ時、日本では自殺・殺人・心中・無治療による悪化死が起こっているのだ。

『安楽死を合法化したらこんな事が起こった!だから合法化してはいけない!』
『安楽死を合法化しなかったからこんな事が起こった!だから合法すべきだ!』

合法化についての是非を論じるならこの2つの視点をすり合わせるべきだ。しかも後者については日本に例がゴロゴロある。

「安楽死しろ」も「自殺しろ」も同じだが、すでに日本では「自殺しろ」が溢れている。
むしろ「そこの崖から飛び降りろ」より「安楽死申請しろ」の方がワンクッションもツークッションも挟まれるので実行の事前防止に繋がる。

上記の3名は自殺を促されて実行し亡くなってしまった。
もし彼らが言われたのが「安楽死申請しろ」だったら、まず通ることはなく今でも存命だった可能性は高いです。

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