許容要件③『苦痛を除去・緩和する手段がない』←これ

1995年(平成7年)に横浜地裁が出した安楽死許容四要件
(1)患者が耐えがたい肉体的苦痛に苦しんでいること
(2)患者の死が避けられずその死期が迫っていること
(3) 患者の肉体的苦痛を除去・緩和するために方法を尽くし他に代替手段がないこと
(4)生命の短縮を承諾する患者の明示の意思表示があること

私はこの(3)を見たとき
「いくらでも自費診療を受けられる高収入な司法職人の考える要件だなぁ」と感じた。

金持ちにとっては「治療法があるorない」の二択だろうが、
貧民にとっては「治療法があるorないorあるけど受けられない」の三択だ。
方法を尽くせるほどの金がない場合はどうするんだよ？
「安楽死を望む者には無償で医療を提供すべし」とかいう法律でも作って各医療機関に通知してくれない？
そうなったら安楽死反対派の医師たちはダンマリになるだろうな。
自費診療って各医療機関が任意で値段を決められるから無償とまではいかなくても低価格にしようと思えばいくらでもできるはずだ。

ちなみにオランダにも類似要件はあるが、
【安楽死以外に”合理的な”代替策がない】となっている

おそらく「治療法は存在するけど非現実的な値段だから無理」といった場合は安楽死を受けられるだろう。

いかに日本の裁判官が安楽死を望む弱者に寄り添わないサイコパスだとわかる。
日本の反対派たちは合法国を安易だなんだと貶すが、日本よりずっと個々の苦しみや事情に寄り添っている。