第3回 IPランドスケープは新しいのか?|IPランドスケープ、パテントマップ、知財情報分析・・・
今まで2回にわたってIPランドスケープについてこのブログで取り上げてきました。
先日、レクシスネクシスのIP Business Journal 2017/2018(2022年7月時点でオンライン上で閲覧不可)がインターネット上で公開され、その中でIPランドスケープに関する言及および投稿がありましたので紹介したいと思います。
まず、「事業転換期において 知財部が果たすべき役割」というインタビュー記事で執行役員・知的財産本部長の富士フイルム株式会社 今井 正栄氏が述べているのは
ということで、これまでのブログ記事でも書いてきた通り、IPランドスケープが包含している活動自体は既に実施してきているという点です。
知財情報調査・分析で、これまで様々なお客様とお付き合いさせていただいた経験を通じて、組織的にオーガナイズされているかは企業ごとによって差異はありますが、既に知財情報を始めとして各種情報収集・分析を通じて事業へ貢献する取り組み自体はされています。改めて富士フイルムという大手企業の知財トップがこのような発言をされたことで、自分自身の認識に大きな誤りはなかったことが確認できました。
もう1つは前々職の日本技術貿易・IP総研の中根氏の記事「知財情報分析への取組み~いま話題のIPランドスケープを踏まえて~」です。
とあり、バブルチャートってそんなに嫌われているのかなという疑問はありますが(苦笑)、
取り組み自体は従前のものであって、より経営や事業を意識する方向性にある、というのはまったくもって同意です。
再来週11月8日~10日には北の丸公園・科学技術館で特許情報フェア&コンファレンスが開催されます。
企業プレゼンテーションの演題を見ると、特許ランドスケープやIPランドスケープを使っている企業は予想外にあまりいなかったのですが、1つのホットトピックとしていろいろなブースで使われるのだろうなと思います。
個人的には上述のような考え方自体、また活動としては既に過去から行われてきたものであり、無理やり「IPランドスケープやってます」的に煽るベンダーがいないことを祈っています。
それにしても、今年も人工知能は人気のようですね。
こちらもあまり過剰な期待をするのは禁物だと思っています。