漠然としたテーマを対象とした特許分析母集団作成の考え方 その1
「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。
今日のテーマは「漠然としたテーマを対象とした特許分析母集団作成の考え方」です。
たまにありませんか?捉えどころのない分析テーマの依頼を受けること。
今回と次回の2回にわたって「漠然としたテーマを対象とした特許分析母集団作成の考え方」を解説していきます。
1 漠然としたテーマ
そもそも漠然としたテーマというキーワードの認識自体に違いがあるといけないので、最初に私の「漠然としたテーマ」の考えについて示しておきます。
私が考える「漠然としたテーマ」というのは、
防災技術
環境対策技術
高齢化対策技術
XTech(FinTechなど)
XaaS(MaaSなど)
のような、一見すると分かるような気がするのですが、実際に特許検索式を作成しようとすると、う~んどこまで含めれば良いのか?とテーマとして含める範囲で困ってしまうようなテーマをイメージしています。
無効資料調査、侵害防止調査・FTOなどの場合はこのような悩みは生じないと思いますが、特許情報を用いた技術動向分析だけではなく、先行技術調査の場合もこういう「漠然としたテーマ」で依頼がくる可能性もありそうです(といっても先行技術調査の場合は、ヒアリングの段階でより具体的なテーマに落とし込んでしまうと思いますが)。
新規事業テーマを探索したいので、特許情報から何か自社技術が生かせそうな領域がないか探したい、と依頼されたら、最初の段階で絞り込んでしまうのではなく、なるべく探索範囲を広げて新規事業テーマの可能性抽出の可能性を高めたいと思います。
というわけで、このような「漠然としたテーマ」に関する母集団検索式作成の私の考え方について以下説明します。
2 漠然としたテーマに関する母集団検索式作成の私の考え方
このような漠然としたテーマに関する母集団検索式を作成するときに、私は以下の2つのアプローチのいずれかを取ります。
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