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(仮)トレンディ電子文 第46回:トレンディ時代のメディア・ミックス①
小松左京「日本沈没」の映画、ドラマ化に端を発すると言われている(現代の意味での)メディア・ミックス。その後の角川による原作―映画ー主題歌というパッケージ展開が数々の大ヒット作品を生んだのは周知のとおりだが、トレンディ期は金銭的なゆとりからか、この作品も多角展開するのか!という驚きのある事象が幾つもある。その中から特に「音楽」に関わりのある作品を紹介してみようと思う。
アフター・バレンタイン 原
「lightmellowbu presents 90年代シティポップ名曲ランキング」anouta若山セレクトの20曲
※この記事は2020年に書かれたものです
lightmellowbu presents 90年代シティポップ名曲ランキング best50 Vol.2 25位→1位
タツロー/まりやという権威を頂に仰ぐ形(ヤマタツ・ピラミッド)にすっかり見慣れてしまったこの数年の「シティポップ・ランキング」.....これではイカンザキ、とそこに鮮やかな軛を打つべく(?)、今夏に堂々公開された「 lightme
プレイリスト「This Is Yoon Sang」解説
Playlist 「This is Yoon Sang」(Spotify)
RIIZEの全貌が明らかになり、メンバーにユンサンの息子がいると判明したのがちょうど1年前。その折にSpotifyでプレイリスト「This Is Yoon Sang」を作ってみたが、ユンサンのサブスクのライブラリーは殆どがベストとそっけないジャケのボックスにまとめられており(本人の律儀そうなキャラクターを裏切らない!)
(仮)トレンディ電子文 第45回:Various Artists「ルール フジテレビと遊びましょ~フジテレビ・ヒット曲集~」(2)
イギリスと言えばDisc2に収録されたCHAGE&ASKAは、この92年にロンドン録音のアルバムを発表するのだった。91年に続き92年もゴールドディスク大賞を受賞する彼らには、以降のアジア進出にも結び付くであろう「海外フレンドリー」なイメージがこの時すでに付加され始めていたように思う。再発された彼らの楽曲をBGMに白人女性がいかにもヨーロッパ的な建物から軽自動車で出発するCMも92年だったし、
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第44回:Various Artists「ルール フジテレビと遊びましょ~フジテレビ・ヒット曲集~」(1)
フジテレビが調子に乗っていた時期、と言われて真っ先に思い出すのは田村正和主演の刑事ドラマでアメリカ在住の役どころだった鈴木保奈美に向かい「ガチャピン・ムック」がまだ活躍している云々という話を聞かせる醜悪な内輪受けシーン(そういえばついこの間、望まれない大復活を遂げた「心はロンリー気持ちは…Final」でもガチャピン・ムックは性懲り無くカメオ出演などしており、恐らく見る者全員がフジの凋落を痛感した
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第43回:明菜シャツと86年
昨年以降中森明菜の活動が活発化し、様々なコンテンツがアップされている。HPもそうなのだが前フアンクラブ「FAITHWAY」の時には全く期待できなかったスタイリッシュさ(その前フアンクラブ時代に売られていたグッズでとにかく印象に残っているのが「オリジナルロゴ(A/Nとイニシャルをあしらった素っ気ないもの)」をただベタベタと使ったもので、まあ本人の実働が難しかった故の応急処置なのだろうが、しかしキー
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第42回:美川憲一の魅力(2)
トレンディ期の美川が清水靖晃らをアレンジャーに迎えたポップス/エスノ盤「Golden Paradise」を以前ブログで取り上げた。この盤は再評価も局所的にあるようで、昨年同盤収録曲とシングル曲のハウス・ミックスをカップリングしたクラブ仕様(?)のEPも発売された。美川は「非演歌・歌謡曲」のアルバムを実はもう2枚、翌92年にリリースしている。まず①。「ファン待望のシャンソン・アルバム」と帯には明記
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第41回:美川憲一の魅力(1)
トレンディ期このかた、TVの中のクィア(と言っていいかどうか微妙なのは承知の上で)タレントとして30年以上常にイメージを変えることなく活躍し続けている美川憲一。Youtubeチャンネル、ブログなど近年のコンテンツにおいても、やけにクールというか戦略的にトレンディ期から全く温度感の変わらない、笑われ上等なザッツ美川憲一を維持し続けている。グレーゾーンに頼らずアイデンティティに胸を張る若いクィア・タ
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第40回:ダウン・タウンとわたし
90年代がほぼ丸々10代だった(そして首都圏に住んでいた)自分にとってダウン・タウンは先ず「バラエティ・ショー中のオルタナティヴ」として現れたのだった。「ごっつええ~」を見る習慣がなく初期「ガキの使い~」は深夜のため当然リアルタイムでの視聴が叶わないとなると、いちばん身近に彼らが現れるのはお昼の「いいとも」と、季節ごとかそれ以上頻繁に作られた日テレのクイズ特番(人気番組の出演者がそれぞれの番組チ
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第39回:映画「ブラック・レイン」
89年のハリウッド大作「ブラック・レイン」。アクション映画というのはまあほとんど観ないのだけど、「午前10時の映画祭」(と言っても9時上映だった)で珍しくかかるという事で劇場に足を運んだ。物語自体は自分が思う当時の"アメリカ的"の範疇を出ない、マッチョなキャラクターのポリスメンたちがその魅力を衒いなく画面に映す白人映画だが、撮影はトレンディ期ど真ん中の1988年大阪、更に日本人マフィア(ヤクザ)
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第38回:90年の美しい雨が降っている
小泉今日子(以下KYON²)が90年代にスポットを当てたツアー「KYOKO KOIZUMI CLUB PARTY 90's」を開催し全国を回っている。この時期は当然「トレンディ期」とも半分重なるわけでこれは事件です、といそいそと参加した。
モモ、午後の紅茶、そして「Thank you for the rumor.」Tシャツ…と90年代、殊に初頭の彼女はキャリアハイと言ってよい(この3つで伝わ
わたしのアントンくん顛末記
10月4日
週末の休日出勤のことで非常にメンタルが落ちていた午後、予定の1日遅れで「RIIZE 対面サイン会」当選の案内がメールで届く。そもそも3日に当落通知予定であったことも忙しくて失念しており、Twitterのトレンド検索で思い出したのだ。通知を観た刹那どういうわけか「これですべてを投げ出せる」と思った。仕事中の不安や心配、配慮のはるか上空から、おそらく生涯刻み付けられる出来事が、まったく仕事
(仮)トレンディ電子文 第37回:87年の「現代都会語事典」をいま眺める(3)
【エリア】東京・六本木にあるディスコ。客の選り好みは「マハラジャ」以上で「あの芸能人の○○でさえスニーカーをはいていたために断られた」的な噂がたくさんあり、それゆえに女子大生、OLの憧れディスコとなっている
「六本木ディスコ照明落下事故」のトゥーリアとは別の店。このリンクにある通り運営はパチンコ会社の日拓。当時のドラマや映画の中のディスコ・シーンはほぼ8割(体感)ここを使っているのではというくらい
(仮)トレンディ電子文 第36回:87年の「現代都会語事典」をいま眺める(2)
【浮いてる】番組のトーンに合わない人間を浮いてると言う。わかりやすくいうと、お葬式に白い上着で行ってしまったような状態のこと
これも80年代発祥とは誰も気づかないくらいに定着。この一文だとわかりづらいが、「番組」ということは元々ギョーカイ用語だったということか。
【ウーロン茶】半発酵させた中国茶。日本でのブームは80年代に入ってから。ファッション業界人が飲み始め、マスコミ業界、学生と一気に広がっ
(仮)トレンディ電子文 第35回:87年の「現代都会語事典」をいま眺める(1)
「言葉は都会に生まれ、都会に死す」…現在はすっかり粋人的な扱いだが、元々は宝島の連載“チューサン階級の友”などで「昭和軽薄体」のオリジネイターであった嵐山光三郎が、トレンディ期真っ只中の87年に(当時の)世俗・流行の言葉2000語を辞書スタイルで編纂したのがこの「現代都会語事典」でR。角川文庫の「知的新人類のための現代用語集」などとも同時期だが、パートごとの著者のエゴが前面に出ていた「知的~」と
もっとみる(仮)トレンディ電子文 第34回:加瀬邦彦&ザ・ワイルド・ワンズ'91「One More Love」
1991年発表。トレンディ期GS関係のトピックと言えば何と言っても88年以降断続的に続く「タイガース・メモリアル・クラブバンド」の活動だろう。タイガースの面々以外にもアイ高野に岡本信にマモル・マヌーに鈴木ヒロミツに力也に…とショーケン以外の殆どが集まった、平たく言えば「同窓会コンサート」および企画アルバムだったわけだが、ワイルドワンズの面々も(チャッピー含め)当然参加していた。この名義で2枚出さ
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