若者とSNSと島袋寛子。
僕の仕事の1つである海外留学エージェント事業はいわゆる若いお客さんが多い。
現在34歳。自分では若いつもりでも、お客さんの半分以上は僕より若い。
大学生や20代が多いのでジェネレーションギャップは不可避である。
先日もフィリピン・セブ島留学のカウンセリング中に、
「セブ島の南にあるボホール島では昔SPEEDが『Wake Me Up!』のプロモーションビデオ撮影したんですよ」と女子大生に説明したが残念なことにSPEEDを知らない。
2000年に解散したから無理もない。
若者よ。これがSPEEDだ。ここがボホール島だ。
若い人たちのSNSに感じた違和感
そんな若者たちにおじさんもキャッチアップせねばと、日々SNSのチェックは欠かさない。
Instagramを見ると沢山の若者が海外留学の様子を発信している。
語学学校の様子や海外の街並み、海辺で友達とはしゃぐ姿を楽しそうに投稿している。
しかし彼らの投稿のコメント欄を見て僕は不思議なことに気づいた。
「1ヶ月でどれくらいの予算が必要ですか?」
「どの語学学校がオススメですか?」
「現地ではどのようにして英語を勉強していますか?」
一般人が一般人に対してこのような質問をするケースが多いのである。
もちろん留学に興味がある人なら誰もが気になることではあるものの、留学エージェントである僕の立場からすれば、
「専門的な話は僕(プロの留学カウンセラー)に聞いてくれればいいのに。」
というのが率直な思いである。
SNSを見ると、他にも素人が素人に専門的な質問をすることがよく見受けられる。医者でもない人に病気の相談をする人や、仕事の悩みを芸能人に相談する人もいる。
なぜそんな時間のムダになることをするのか。
最近の若い人は相談する相手を間違えているのではないか?
僕はそう思った。実際に以前そういうTweetをしたこともある。
SNSマーケティングを通じて知った事実
僕の主な仕事は3つあり、1つ目が留学エージェントで2つ目がキャリアコンサルタント。
そして実は3つ目がSNSマーケティングなのだが、
SNSマーケティングにはUGC(User Generated Contents)という言葉がある。
そのままの訳になるが「ユーザー自身が作ったコンテンツ」のことで、企業やお店が「自ら発信するコンテンツ」と区別して使われる。
口コミなどもUGCの一種だ。
現代のSNSではUGCが非常に重要
UGCが理由としては、SNSが普及したおかげで誰もが自由に発信できる時代になり、多方面から情報を収集できるようになったから。
例えば昔は「日本一のラーメン屋」とその店が自ら名乗っていたかもしれないが、今の時代は本当にその店がNo.1かどうかはSNSや口コミを見れば一発でバレる。
当事者からの発信にはかつてほどの力はない。仮にその道のプロでも。
留学の話に戻せば、僕が留学のプロである以上、その時点で一定数の留学希望者は僕を警戒するのである。難しい時代だ。
加えてここ数年でSNSはさらに進化した。
分かりやすく言えば「自分と繋がりが強い人(友人や好きな芸能人など)が優先的に表示される仕組み」ができつつある。
各SNSサービスにはそれぞれが掲げるミッションがあるのだが、例えばInstagramのミッションは以下の通り。
~Instagramの掲げるミッション~
「大切な人や大好きなこととあなたを近づける」
この流れができたことにより、若者は以前よりも「自分と繋がりの深い人」を信用するようになった。
留学で言えば、「プロの留学エージェントよりも友達のAちゃんの留学体験談を信用したい」というわけだ。
結論として、企業やサービスがSNSマーケティングを行う時は、
いかに発信をするか、いかにフォロワーを増やすかと同じくらい、
いかに自社の商品・サービスについて一般ユーザーに投稿してもらうか、の仕掛けづくりが重要なのである。
親友が勧めた島袋寛子
ちなみに僕はSPEEDでは島袋寛子が好きだった。
最初は今井絵理子派だったけど、小学生の頃に藤井隆似の親友が教室の片隅で言った。
「みんな今井絵理子とか上原多香子にいくけど本当は島袋寛子が最高だよ。みんなはまだ彼女の魅力を知らないだけ。」
僕は藤井隆似の親友の教えに沿って島袋寛子派に加入することにした。
あの日から20年以上の月日が経ち、今井絵理子も上原多香子も不倫スキャンダルが発覚したりと、かつてほどの人気は無い。
新垣仁絵は表舞台から姿を消し、島袋寛子だけが夫と幸せそうに暮らしながら安定的に芸能活動を続けている。
昔も今も、信頼する人のオススメは裏切らないのである。