キャリアカウンセリングは仕事に悩む人だけのものではないよ
キャリアカウンセリングに対する誤解
先日、久しぶりに会った清水ミチコ似の女友達から最近どんな仕事をしてるのかと聞かれたので、
「キャリアカウンセリングの仕事」と答えたところ、
「へえ、そんな仕事があるんだね」と言われた。続けて、
「でもさ、お客さんはわざわざお金払って仕事のお悩み相談するんでしょ?そういうメンタル弱い人って何の仕事させてもダメなんじゃないの?」と。
僕の心の中の鈴木雅之が明確に否定した。
そうじゃない。
でもそういえば同じようなやり取りをその1ヶ月前に磯野貴理子似の友人とした記憶がある。
みんな、キャリアカウンセリングに対して大きな誤解をしているのだ。
お悩み相談だけではないキャリアカウンセリング
カウンセリングという言葉の響きのせいか、キャリアカウンセリングにおいてもいわゆる「心の弱い人」が利用するイメージがあるのかもしれない。
もちろん仕事の悩みや職場の悩み、将来に対する不安など、僕たちが受ける相談の内容は幅広い。
お悩み相談はもちろんウェルカムである。
しかしキャリアカウンセリングを受けたことがない人が誤解しているのが、相談者の多くは非常に前向きな人たちであるということだ。
ときには終始笑いの絶えないカウンセリングだってある。
カウンセリングをどんな形で利用しているのか
例えば先日担当したクライアントAさんは転職先に関する相談だった。
既に興味のある企業をピックアップしていて選考にも進んでいるという。
入社できたらやってみたい仕事も明確で、非常にやる気に満ちていた。
さして困り事も無い様子だったので、カウンセリングの終盤で僕が、
「だいぶ転職に前向きのようですが、他に何か不安なことはありますか?」と尋ねると、
「いえ、自分の心の中では9割5分転職を決めているのですが、最後にプロのカウンセラーの方にお話することで自分の考えに抜けやモレがないか知りたかっただけです。最終確認ができて安心しました!」と答えた。
これはキャリアカウンセリングのとても上手な使い方だと思う。
実際のところ僕たちキャリアカウンセラーが本領を発揮するのは、クライアントの思考の整理や壁打ちの相手役になることである。もちろんキャリアに関する専門分野の知見を提供することもある。
一方、悩んでいる人に対してあれをしなさい、これをしなさいと指示することはキャリアカウンセリングの本来の意味からかけ離れる。
大切なのは相談者自身の自己決定。
もちろんカウンセラーの立場は相談者の上ではないし、下でもない。
ただしお金を払う「サービス」である以上、どんどん僕たちカウンセラーを有効利用してほしいのである。
例えば僕が参画するミートキャリアには企業の人事やキャリアコンサルタント、大学の就職課のスタッフや人材紹介会社で働く人(ミートキャリア内で求人紹介はしません)など各分野のプロフェッショナルが副業で在籍している。
ユーザーによっては複数回に分けて活用している。例えば以下の通り。
1回目…自己分析とキャリアの棚卸し。自分は何がしたいのか。
2回目…いま転職すべきかどうかの判断。転職市場の状況なども確認。
3回目…転職することを決めたら候補先企業をピックアップ。複数の候補の長所と短所をサポーター(カウンセラー)と話し合う。
4回目…志望企業の選考準備。事前準備した職務経歴書の添削や面接対策。
5回目…無事に内定が出たら、その会社でこれからどんなキャリアを歩んでいきたいか考えをまとめる
上記はあくまで転職者の参考例ではあるが、こんな形で毎回のカウンセリングのテーマを設定し、さらに毎回その分野に詳しいサポーター(カウンセラー)に変更する方もいる(変更には特に費用がかからない)。
キャリアに関してモヤモヤすることがあれば気軽に利用出来るし、自宅からオンラインで出来るのでコーヒー片手にリラックスしながら話もできる。
相談内容の例としては、
・仕事をやめようかどうか迷う
・新しい営業所の所長をやらないかと言われたけどちょっとビビる
・育休から復帰してバリバリ働きたいけど旦那に反対されてモヤモヤ
・もうちょっと年収上げたい
・副業に興味あるんだけどどうやったらいい?
・婚約者が九州に転勤になったけど私も向こうで仕事探すべきですか?
などなど、キャリアにまつわる話は何でもOK。
要するにキャリアカウンセリングは誰にとっても使える
まとめとして最後にもう一度書いておきたいのは、
キャリアカウンセリングはとても前向きなものであるということ。
キャリアと向き合う全ての人にとってその悩みは前向きなもの。
思考を整理したい、プロの意見が聞きたい、話をしてスッキリしたい、など、何でも気軽に相談してもらえると嬉しいです。
ちなみに今度こんな↓シリーズが始まりますよ~。
そういえば清水ミチコは僕と同じ岐阜県出身。モノマネ上手だよね。