微笑むネコ
「もてなす」という言葉には「相手に敬意を持って接し、相手に満足してもらう」という意味があり、「饗」と表わすこともできる。
この敬意と満足感(相手)は食で言えば、味にとどまらないということ。
形だけでの振る舞いでは本当の敬意とは言えず、そこにある笑顔も本物ではないのかもしれない。
今年のTシャツの一つにそんな意味を込めたものがある、「CIMA101」。
わたしが愛してやまない料理店、ひとつがあのbenns、もう一つがCIMAだ。
架空の店名ではありますが、どちらも実在する。
今回はそんなCIMAのご夫婦から感じるものを一つの絵に表現しました。
ネコなのかイヌなのか、はたまた・・、そんなことはおいておいて、このお店にとっては人を迎え入れることのアイコンであり、招き猫ともいえる。
食は楽しくありたい、誰もがそう願うに違いない。
そして、それは笑顔から始まると言っても過言ではないでしょう。
味ももちろんですが、そんな笑顔のお手本のようなお店。
自然と笑顔が出てしまうことは誰にもある、だけど、それが仕事としてできる人はそうはいない。
そんな彼らは今年も味を求めて旅に出ていった。
そして、微笑みの国から帰国した彼らのもたらすものは計り知れない。
今回は染み込みという技法でプリントをしています。
それは一度洗うだけでグッと雰囲気が出て、洗うごとに浸透していくよう。
プリントは浮かび上がらせるのではなく、沈み込ませるもの、そう考えています。
今回はそんな変化こそ楽しんでもらいたい。
すべては奥ゆかしく・・。
プリントだけではなく、人としてもそうありたい。