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色が主役になる洋服

どうしても出したい色がある。
でも単純な色とかでもなく、なんとなく頭にある色、それが一番難しい。

仮に「この色ですか?」と正解を目の前に出せれても、正直即答できない自分もいたりで、洋服として仕上がってみないとわからない・・。

洋服ってデザインありきなのだろうけど、その色が出なければそもそもやる意味がないってことだってある。

製品染めの場合は、ビーカー出し(色の試し見本)をいくつかして理想に近づけていくのですが、染める生地によっても出方が変わるので非常に難しい。
今回のベイカーパンツも最初は製品染めでサンプルをして、色も何度か試しましたが・・製品染めでは出せないというのが結論でした。
色は色なんだけど、やはり色だけではないのだ。
素材を探し回り、結局は洗いや加工などでターゲットに近づけていく方法をとりました。

入念に洗いや加工時間のサンプルを繰り返していき、ようやく満足のいくものに仕上げることができたのです。
せっかくの雰囲気を少しでも保つよう工場での最終仕上げは一切せずに出してもらったくらいです。
ダンボールを開けた際はフレンチワークのボロがドカッと届いたかのようでした。

一応ヘリンボンになっているのですが、良い具合に存在感が消えています。
メタルボタンも効いていて、満足のいく表情が出せました。
後ろポケットではEdgerくんも満面の笑みを浮かべております。

フロントはベイカースタイル、バックはトラウザーズのようなEdgar Food Handlerパンツ、股上が深めなのを少し崩して腰に引っ掛けるイメージ。
レングスもジャストめに設定して、一つ折りでもバランス良く履ける。
女性や小柄な男性にはウエストの調整で更にゆったりのシルエットもありかと思います。

HiSTORY
" エドガーがメリーランド州への帰還を果たしたのは1973年のこと。フードハンドラーとしての任務を無事に終えることができました。しかし、最前線で戦った友人の多くは心身ともに大きな障害を患っていました。数年後、エドガーはそんな彼らの社会復帰のために食料支援活動をスタートさせます。地元市民に声をかけ、余りものの缶詰の寄付を募り、友人の入所する施設に配ることを地道に続けていきます。その献身的活動は人伝にまわり、活動を手伝う者、支援する者へと大きな輪となっていきました。そして、80年代に入る頃にはアメリカの各地でFOOD BANKという言葉が生まれるのです。支援は貧困家庭や子供たちへと広がっていきました。州ごとの色に染められたフードハンドラーパンツにはEdgar Food Driveの赤いロゴが微笑んでいます”

*Hi STORYに登場する人物や団体名等はすべて架空のものです。

California(ブルー)はウールのネイビージャケットにローファーやプレントゥで合わせたい気分、South Carolina(ネイビー)はシャツによれたスウェットを重ねたい。
個人的にはペコスにもトライしてみたいけど・・
皆さんのスニーカーにはオールマイティにいけそうです。

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