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そして何かが少しずつ変わっていく

まもなく7月、来月も中旬過ぎれば「秋物」なんて言葉もちらほら見かけるような時季となります。
セールの時期はもう早いとか何とかの問題でもないようで、生き残りをかけて年がら年中凌ぎ合いの様相が続いています。

一昨年あたりからアパレル業界も環境だ何だと言いはじめ、少しは変わるかと思いきや本質どころか何も変わっていないのが現状です。
全くお恥ずかしい限りで、ジャンルは違えど同じ業界の端くれとしてこのままでは次世代に顔向けが出来ないなと感じる今日この頃です。

皆さんももう十分おわかりかと思いますが、そもそも今の社会は環境と大きな矛盾の上に成り立っている前提があるわけです。
これはファッションに限らずほとんどの業界に言えることで、誰もがどこかで気づいていること。
誤解のないよう付け加えておきますが、何もしなくて良いと言っている訳ではありません。

世の中はほとんどが無駄と言えば無駄なモノで回っている訳で、その無数の無駄なモノにそれぞれがそれぞれに価値を見出しているのです。
わたしからみれば無駄だと思うものもたくさんある、しかし、ある人から見ればお前の作る洋服は無駄だと言うかもしれない。
それぞれの立場でそれぞれが主張しても成り立つはずがないのです。

つまり、それでも何か努力をしていこうという話しなのです。

毎度同じことを言っているけど、それが節度なのだ。
少しずつの配慮が、少しずつ自らの意識を高めていくのです。

ファッションが環境に出来ることなんてなくて、環境に少しでも負荷をかけないことを目指すしかないのです。
環境に優しい素材で何万枚の売れない洋服を作ることは善なのか?
やはり作り手が自分たちの目の届く範囲、責任のとれる範囲の数量でとどめていかなくてはならないのです。
要は何より先に見直すのは「数」なのです。

たくさんの大手アパレル企業がある中、昨年の半分の生産数に減らすことができる企業がどれだけあるだろうか?
きっとほとんどが出来ないはず・・。
もし、本当に大量生産をやめることができるなら、アパレル企業としての存続は難しくなるのもまた現実であろう。

わたしのこうした見解も全てが正しいとは思っていません。
ただ、きれいごとではなく、それぞれのポジションでまずやるべきことは何かを考えることこそが「変化」になるのだと思う。

考えることをせず、ECO素材を使うだけならそんな簡単な話しはない。
さぁ、2023年後半のスタートです、自らのやるべきことを節度を持って。



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