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夏リネン、冬リネン

リネンと言えば春夏?というイメージがあるかと思います。
麻100%の素材の表情がふと頭をよぎり、より涼しげなイメージになるのではないでしょうか。
リネンは通気性が良く、乾きやすいので春夏に適しているのは事実ですが、意外にも保温性に優れています。
矛盾しているかに聞こえますが、それは環境によって変化します。
よく言われることでもありますが、発汗しているような時は通気性が高くなり湿気を外に出します。一方、外気温が低くなると繊維の中に温まった空気を保つ保温性が高まるのです。

あとは素材の織り方であったり、他の素材と混合することで、より年中使える素材になるということなのです。
現にリネン100%でも織り方のアレンジで秋冬物を展開されているブランドもあります。

では何故そこまでしてリネンを使用するのか?
それはリネンの持つ特有の表情に他なりません。
そう、リネンの良さは雰囲気そのものでもあるのです。
わたしのブランドでも、リネンウール素材のConnery Collar シャツが秋冬としてリリースされます。わたし自身も昔から大好きなオープンカラーの長袖シャツをあのコネリーに預けました。
ウールを混合して少し織りで厚みをもたせたその表情は申し分ありません。
カラー展開も非常に評判が良かったです。

リネンという素材が、コットンやウールと掛け合わさることで製品の表情をぐっと引き立てのです。
混率や織り方でどれだけ変わるのか?
そして、今の日本の気候にどれだけ活躍でき重宝するのか?
問いかけたいと思います。

世の中のイメージや先入観による弊害はどんな分野でもやっかいですが、そんなものこそを取っ払いたい。
小さなことのようですが、そんなことから日本のファッション業界が変わるのかもしれませんね。

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