その華奢な体で
「君は何てったってそんなに大きい物を抱えてるんだ」
彼は私に呆れながらも心配している様な優しいトーンで言った
「私にしか抱えれないの」
私は苦し紛れに言った。
頑なにこれを自分でしか抱えられない。
この問題は他人にとてもじゃないけど抱える事はできないのだと思っている。
「君ってひとは頑固だな」
「ええ」
「僕にもその重荷半分持たせてくれないか。
心配なんだ
そんな華奢な身体の君が今にも潰れそうで」
彼の言葉に泣きだしたくなった。
いっそ託しちゃえばいいのに
彼なら大きな腕でそれを受け取ってひょいっと
軽いものにしてくれるのに
「...優しいのね」
「..........」
やっぱり私は頑固だ。
綺麗な芝生で友人とピクニック中
私が食べこぼしたパン・オ・ショコラのかけらをアリは一生懸命拾い運んでる姿を見てこんなストーリーだったらどうだろう
とアテレコする暇な女の昼下がりの事情とは。
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