俳句10(転がって移動する人の句)
令和5年6月〜8月
ゴーヤチャンプル躁鬱にして三徹目
花茣蓙やリモコンまでを転がって
蚊を打たぬ人の整えられた眉
寂しさを日常としてアジフライ
口論の度に蓮の葉揺れている
太鼓鳴り偉い人だけいる御祓
一人世帯一人に二尾の舌鮃
米掘ればまた鰻出る土用かな
秋澄むや前髪は掻き上げていて
弟へ貸出中の秋扇
梶の葉でぴとんぴとんと頬を打つ
楽しくもないが嫌でもない墓参
花火持つ君への信頼度ならゼロ
悪口は祈りの果てで夕砧
鹿火屋守カレーを惰性でなく作る
解夏今宵森の香りの入浴剤
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?