オンブバッタのおんぶの瞬間を見た話
オンブバッタは幼虫・成虫ともに主にエノコログサやオヒシバ、ススキなどのイネ科植物を食べますが、実はほとんどどの種類の植物の葉でも食べます。サツマイモの葉も大好物のようで、我が家の畑ではサツマイモの畝へ行けばその姿を必ず見ることができます。
で、この日もこんな感じでのんびり佇んでいる彼らの姿を写真に撮っていましたら、オスがメスの背中に飛び乗る瞬間を目撃してしまいました。(^^)
オンブバッタのオスがメスの背中に乗るのは、もちろん交尾をするためですが、交尾後もそのままずっとおんぶされ続けます。
オンブバッタの名前のゆえんたる行動なのですが、これは他のオスと次の交尾をさせないための「交尾後ガード」と呼ばれる行動です。 次の交尾が起こることを物理的に阻止するために、オスがメスの背中に居座るというわけです。
メスにおんぶされたオスはこれ以後は全く餌を食べず、ひたすらにメスにしがみついてその一生を終えます。「死ぬまで君を離さないぞ!」というゲロゲロなセリフ(笑)を聞いたことがありますが、ホントに死ぬまで離れないのですからこれはもう究極のストーカー行為。www
このおんぶ行動はどう考えても他のオスにメスを奪われまいとするオスの利己的な行動です。ネットで調べると「オスはメスを守るためにおんぶされている」と書かれている記事もありますが、一体誰のために誰からメスを守っているのやらですねえ。w
しかも、こうしてオスにしがみつかれたメスは翅を広げて飛べませんから、外敵にも襲われやすいんじゃなかろうかと思うんだけど、そのあたりはどうなんでしょう?メスの跳躍力だけで逃げられるのかな?
こうなると、もはやメスにとっては、おんぶしているオスの存在はものすごく厄介で迷惑なヤツ以外の何者でもないわけで。^^;
ま、何にしても自分の遺伝子を残そうとする本能は
凄まじいってことですね。