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1月31日_金色のそれ

【140字小説】
光るひと粒があった。私はそれをつまみ、他と見比べてみる。姿形に違いはない。匂いも、ない。手触りも変わらずである。けれどもそれはきらりと光って見えるのだった。私は口に入れた。どの色のそれとも同じ味がする。いや、味はなく、ただ甘い。私はなるほどと妙に納得した。光って見えてもみな一緒。

★他人と比べたところでみな人間に限る

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