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ミッコの入院備忘録20
母が入院してからのことを備忘録として綴っておく。
その①はこちら
母のミッコは72歳。
自身が経営するティールームで週4日働いている。娘の私はフリーランスのガーデナーで、お店との関わりは裏方作業中心。お店には月5日ほど立っている。
ミッコは20年ほど前に離婚していて、今は娘の私と会社員の私の夫の3人と保護猫3匹と暮らしている。車で2時間程のところに息子(私の弟)がいる。
電動ベッドを見に行く②
今日も電動ベッドを見に行く。
某有名ベッドメーカーのショールームだ。
昨晩、ネットで調べると丁度セールが始まる上、介護ベッドの相談会もやっているという。
一応予約が必要となっていたので申し込んであった。
場所はこんなとこにあったんだとあまり記憶になく、それまで自分の生活に身近ではなかったのだなと改めて思う。
ショールームに着くと、年配の男性店員が親身になって色々と紹介してくれた。
非課税になる条件や、要介護2がどの程度の状況なのかとか、レンタルと購入をどちらにするのが良いかなどなど、大変為になった。
非課税の条件
贅沢品とみなされると非課税にならない。
条件はベッドの脚が固定式であること。(キャスターダメ)
ベッドのサイズはシングルサイズまで。
サイドガードがつけられる仕様
フレーム、マットレス、サイドガードは非課税になる。
要介護2認定の程度
ほぼ寝たきり。
自力でトイレに行けない。
車椅子程度でもダメ。
認知が進んでいる。
自治体によっても認定の基準は違いそう。
などなど。
到底ミッコには当てはまることはなさそうである。
店員のおじさまの実体験も交えて色々聞けたのはとても参考になった。
レンタルについては、要介護認定ありきで考えていたので、購入一択に絞られた。
君に決めた
試しに座ったり、寝転んだりしてみたけれど、
高級なだけあって、凄かった。
全然違った。
もちろん構造が違うので当たり前なのだが、こんなにも違うものかと驚くばかりである。
色々試していいなと思ったマットレスが、展示品であることと商品入れ替え価格で60%off。
フレームももちろん高いだけあって、仕上げも立派だし電動の動きも良く、静かであった。
一度持ち帰って検討かと思っていたが
ミッコが突然言い放った。
「これにしようかな」
えー!結構即決。
価格的には昨日見たものより10万円ほど高かったが、寝心地の良さが段違いだったので、心が決まったようだ。
店員のおじさまもとても嬉しそうだった。
少し値引きもしていただけて、みんなニコニコである。
トントン拍子に納品日も決まり、
ミッコが入院する翌週に配送の予約を入れた。それまでに現在のベッドを処分せねばならないが、力持ちの夫もいるので心強い。
私も力にはそれなりに自信がある方ではあるが夫には到底敵わない。もうゴリラである。
ミッコの食欲は完全復活
ベッドが決まってお店を出る頃にはお昼。
蕎麦を食べて帰ろうというので近所の蕎麦屋に入る。
私はいつも頼む小柱かき揚げ蕎麦。
ミッコはあーだこーだ悩んで、
超デカイ椎茸の天ぷらがついたかけそばに海老天を1本追加していた。すごいね。
ミッコを家に届けてから店の買い出しにと思っていたが、ミッコもついてくると言う。
随分元気になったもんだ。
食欲が戻ってからみるみる元気になってきた。
ついでに、前にうちの店に勤めていた子がミッコをとても心配して店にもよく寄ってくれるので、お気に入りに林檎を届けがてら彼女の職場に顔を出すことにした。
久しぶりの再会を喜んでくれたが
「あーーっ全然変わりない〜!よかったーーー!もっとヨボヨボになっちゃってるかと思ったーーー」と言われて笑ってしまう。
退院したら愛娘を連れて遊びに来てくれると約束して別れる。
私には子供がいないし、弟はバツイチで、孫がいないようなものだから
日頃から彼女には擬似孫体験をさせていただいていて本当にありがたい。しょっちゅう写真も送って来てくれる。
いつもありがとう!
ミッコくたびれる
お店を何軒かまわり諸々買い物を済ませ、店に置いて漸く帰宅すると
「あ〜ただ助手席に乗ってるだけなのにすごく疲れた〜」と言う。
絶対言うと思ったよ。
冷凍おかずを試食する
今日の夕飯は前回と違うメーカーのサブスク冷凍おかずの日にした。
前回のメーカーのものはミッコの手が伸びず、
私が朝食に食べたりしているがまだ残っていたので、そちらとの食べ比べ。
味噌汁とご飯だけ用意した。
今回のメーカーは減塩食ではないが、なるべく食塩相当量が少なくて、魚のメニューをいくつか注文。
最大でも2.5gに抑えてみた。
感想は断然こちらが美味しい。
味の濃さというより、冷凍のクオリティが高い。虚無感がない。お魚ふわふわ。
こちらならいざという時のために買っておいていいなという結論になった。
我が家のお出汁研究
減塩に伴い、お出汁の重要性が高くなっている。
これまでもお出汁大事!とは思ってはいたが、
あまり手の込んだことはしてこなかった。
無添加の出汁パックはよく使っていたが、もう一段深みが欲しいと感じていたのだ。
そんなわけで、最近始めたのが出汁の水出し。
1.8Lくらいのピッチャーに
昆布30cmくらい、
熟成した真鰯の煮干しの頭とワタを取ったもの20匹、
鰹や鯖、焼きあご、昆布椎茸などが入った食塩不使用の出汁パック2個を入れ、冷蔵庫で一晩置く。
するとどうでしょう。素晴らしい黄金色の出汁の完成である。
今のところこの方法で結構理想的な深みを実現することに成功している。
煮干しは真鰯の方が味わいや風味が丸い気がする。
この出汁で味噌汁を作るといつもの半分の味噌の量でも満足感が出ることがわかった。
出汁については今後も試行錯誤していきたい。
出がらしの煮干しが勿体無いから猫にあげると喜んで食べていたが、翌日吐き戻し率が高いのでやめることにした。
早朝の冷えた廊下で、寝惚けたままに冷え切ったブツを踏むとヒートショックが起きそうになるのだ。危険すぎる。
食事の方向性
このところ変わった労働状況の中、
食事へ割く労力のバランスを検証していたが、
なんとなくバランスが見えて来た気がする。
ご飯と味噌汁は切らさないようにする。
可能なら朝の内に夕飯を仕込んでしまう。
保険の冷凍おかずは常備して、疲れていたら無理せず使う。
野菜多めの副菜の作り置きをする。
塩分は気にしつつも、がんじがらめにならないよう肩の力を抜く。
冷凍おかずのサブスクはあくまでも保険程度の利用になりそうだ。思ったほどミッコが食べてくれない印象。
自分も夫も虚無飯ではMPが削られるタイプなので、味噌汁だけでも満足感の高いものを作ることで気持ちを充電していこうと思う。