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「のんでもつらい、のまなくてもつらいんだなあ」と、アルコール依存症当事者の話をきいて考えた
こんにちは。
先日、特定非営利活動法人ASKさんのアルコール依存症と飲酒運転のトークイベントを拝見いたしました。
山口達也さんが登壇されていて、メディアで取り上げられたりもしていましたね。
ご覧になった方も多いかもしれません。
今日はそのイベントから頂いたアン的気付きをシェアします。
まず、飲酒運転はかなり減っているものの、状況としては下げ止まり。
背景には、厳罰化では飲酒運転がとまらない人達、
そこにアルコール依存症の方と依存症寸前の方が
けっこう含まれているのでは…と。
また、違法薬物などと比べた時、
他者への有害度はアルコールはぶっちぎり。
イギリスの研究だそうです↓
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(10)61462-6/fulltext
この会にはアルコール依存症当事者の方が複数登壇しておられ、
体験談をご披露くださいました。
内容の詳細は割愛するのですが、感じたのは…
のんでもつらい、のまなくてもつらいんだなあ…
と。
飲酒しての運転が、かなりまずい事だなんて、100も承知。
でも、それをしないといられない心。
優先順位を見失う脳の状態。
われに返って見える景色。
そもそもアルコールで麻痺させないと生きていけない位のしんどさって…
と思うと胸がつまります。
やがて依存が形成され、
自分を保つためにアルコールが必要となり、
おかしな飲み方しているなと自覚があっても、
アルコール依存症だと認めてしまう事で、
アルコールを取り上げられてしまうんじゃないか…
という怖さが先立つ…
そりゃあ否認の病と名がつくわけだと思いました。
アルコールのない新しい生き方を模索されるお話なども、
やめたい方には希望かもしれないし、
アルコールがなくなるつらさが勝つ方にとっては
耳をふさぎたくなるのかな…
など考えながら拝聴しました。
他、なるほどーと思った点をいくつかご紹介しますと…
まわりの人が、飲んでいる本人に何か伝えたい時は、しらふでしゅんとしている時に、Iメッセージでいう。あえて私は…とつけないと、日本語の主語を省略する文化もあり、Iメッセージとして伝わりづらい。
深呼吸して話をはじめる。怒りをぶつける形にはしない。
他害がある場合は110番通報。家庭内の暴力でも110番OK。
これらを受けて、私は
しらふの時がなかなかない時は、あせらずにスルーしよう。
子どもへの説明も、他者批判ではなくIメッセージでやってみよう。「母はこの状況を、酔っ払った父が、わけわからずに行動しているだけと理解していて、とりあえず様子見ようかなと思ってるよ。父は怒っていたけど、あれはお酒のせいで、誰もわるくない。君ももちろん悪くない。君の考えや気持ちもきかせて…」みたいな。
ただ、Iメッセージって結構難しい…。何かを誰かをコントロールしたいがためのIメッセージになると最悪だ。自分の心に一度問いかけてから口を開こう。
そんなこんなもあり、イラッとか、グサッときたら、何はともあれ深呼吸を繰り返そう。
他害時の110番は悩まず遂行しよう。子どもにも110番の使い方&逃げ方を教えておこう。
と思いました。
また、
アルコール依存症の自助会は、競争の場ではなく共感の場・・・
というお話も心に残っています。
アルコール依存症に苦しむ方の中には、
競争することや、競争をやめられない事で
すり減ってしまった方も多いのかな…と推察しました。
どうか、そういう方々の元に、
まずはあたたかでパワフルな共感が届きますように。
あと、山口達也さん応援してます!