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「心の痛み」と出会うには

依存症の家族って、困っていることたくさんあるのに、
SOSの発信をなぜためらうんだろう・・・と考えていたところ、
偶然別件で読んでいたこちらの本からヒントを頂きました。

SOSを出しずらい理由としてよく言われているのが・・・

恐怖や抑制感
依存症の影響を受けるなかで、恐怖感や抑制感を感じ、その問題を他人に知られることをためらう・・・。偏見や家族として隠したい気持ちなんかがあり、SOSを出すことにためらいを感じる。

非効果感
依存症は慢性疾患で、治療や回復には時間がかかることも。依存症家族は、何度も何度も繰り返し同じ問題に直面してきた経験から、自分の努力が無駄になると感じることがあります。そのため、SOSを出すことが現状を変えることに繋がらない・・・と思い、SOSの発信にいたらない。

共依存
「私が何とかしなきゃ」という共依存関係の中では、状況が変わってしまうと関係性が成り立たなくなるから・・・みたいな話も聞いたことがあります。他にも自己価値感の低さとか、自分の感情や欲求の抑制なんかも、理由としてはあるようです。

が・・・・

この本の中で私がおお!と思ったのが、
そもそも、「心の痛み」ってなんだ・・・という点です。
この本では自殺予防教育の早い段階でこのテーマに触れていました。

依存症家族も、意識的・無意識的に気持ちに蓋をし続けるうちに、
痛みがわからなくなることって起こりがちかなと思います。

本文でも紹介されていた、
岡山県ホームページ「自殺予防教育学習プログラム及び校内研修資料」からお借りしました。
https://www.pref.okayama.jp/site/16/594346.html

明るくがんばろう!なんとかやりきろう!と思ったとき、
かなしい
はずかしい
さみしい
しんどい

・・・・などなどの気持ちって、
どっかにおいてきちゃったりするんですよね。

このワークやってみたのですが、
だんなさんの酩酊ぶりを「きらい」と感じるのって、
私の心が狭いからかな・・・

とか、自分をおとしめるような脳内ひとりごとがむくむく湧いて、
苦しくなってくるのです。
でも、いったん「きらいなんだな~」とぼんやり流して
眺めてみることにしました。

「心の痛み」に気が付いて、意識し、言語化できることは
とても大事なことと思いました。
気が付かないと、SOSを出そうと思わない、
言葉にできないと、SOSがうまく伝わらない。

以前参加していた家族会で、参加者の方が
「私たちは困っているって思っていい。
もっと助けてって手を伸ばしていい」
とおっしゃっていたのを時々思い出します。

わたし、自分の気持ちがわからなくなっているかも・・・とか、
何があっても心が動かない・・・とか、
怒りばっかり湧いている・・・
など感じる方がいらっしゃったら、
一度自分の気持ちを分解して分類して眺めてみることを
お勧めしたいなと思いました。

あと、子ども。
うちの子どもとも、折をみて一緒にやってみたいな・・・と思いました。
いっぺんにお題を渡すと「わかんない」と言われそうなので、
寝る前とかお風呂の中で
「母は今日、こんなことがあってしんどいなと感じたんだけど、
そちらはどうだい?」
みたいな感じで、
小出しに感情をつかまえて、言葉にする練習をしていこうかと思います。

この本は子どもの自殺予防の観点から、
背景事情、
大人の態度や報道の在り方を含めた環境の整え方、
授業での工夫
など、幅広く情報や、第一線でのアイデアが
ふんだんに盛り込まれていました。

子どもの自殺予防にご関心がある方もぜひご一読ください。

ではまた。

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