学歴ロンダリング
「学歴ロンダリング」とは、一般的には、出身校の序列が低いとされる大学で学士号を取得した後、より高い序列の大学で修士号や博士号を取得し、最終学歴をその高序列の大学として見せる行為を指します。
この言葉自体はやや批判的なニュアンスを含むことが多く、他人を揶揄したり、軽視したりする際に使われることもあるようです。
では、学歴ロンダリングが「悪いこと」なのかという点について考えてみましょう。
まず、大学院進学の目的は本来、学問を深めることや専門性を高めることです。
その過程でより良い教育環境を求めるのは自然なことではないでしょうか。
努力して難関の大学院に進学したのであれば、その結果として得られる学歴も正当なものであると言えます。
一方で、「学歴ロンダリング」という言葉が批判される背景には、「見栄や地位向上だけが目的で、実力や内容が伴わない」というイメージがあるのかもしれません。
しかし、それを一概に否定するのは難しいです。
人が学び直しや自己改善を求める動機は多様で、そのすべてを「悪い」と判断するのは公正ではないでしょう。
要は、行為そのものよりも、その背後にある動機や態度が問われるべきなのではないでしょうか。
実力を伴わないまま学歴だけを使って他人を欺こうとする場合は問題ですが、努力を重ねて新しい環境で自分を高めようとするのであれば、むしろ称賛されるべきだと思います。
結局のところ、「学歴ロンダリング」という言葉そのものが持つ否定的なニュアンスに惑わされず、その人の背景や意図を正しく理解することが大切なのではないでしょうか。