いじめっ子の魅力(?)
言うまでもなくいじめは悪いことで、特に集団によるいじめは最悪です。
いじめが事件化し、詳細が明らかになると、人々は皆いじめを行った人、特にリーダー格となっていた人物を非難します。
しかし、少なくともいじめが起きていた時点では、そのリーダー的人物を支持し、協力的に動いていた周囲の人が存在していたわけです。
こんな卑劣なことを行う人物に従う人がいるのはなぜなのでしょうか。
いじめっ子が人を惹きつけたり、周囲を巻き込む理由について考えてみました。
もちろん、いじめ行為そのものは決して許されるものではありませんが、なぜそうした行為が支持されたり、周囲が加担してしまうのかについては心理的な側面や社会的な背景を考える必要があると思います。
支配欲やリーダーシップの発揮
いじめの首謀者は、他者に対して強い影響力を持つことが多いです。それは、リーダーシップのような形で現れる場合もあれば、威圧的な態度や強い発言力として現れる場合もあります。その影響力により、周囲の人々が「逆らうと自分も標的になる」と感じたり、「この人についていれば安全だ」と思ってしまうことがあるようです。カリスマ性や共感の演出
いじめっ子は、必ずしも暴力的なだけではなく、時には周囲に魅力的だと思われる特徴を持っていることもあります。例えば、話が面白い、行動力がある、堂々としている、といった特性です。また、時には共感を引き出すような巧みな言葉や態度を用いることもあり、そうした部分に惹かれる人もいるのではないでしょうか。集団心理と同調圧力
いじめの場面では、いじめっ子を中心にした「集団心理」が働くことが多いと言われています。特定の個人が「悪い存在」と決めつけられることで、集団全体が一体感を持ちやすくなるという心理的な作用があるようです。また、「皆がやっているから自分も」という同調圧力も強く働くため、リーダー格の人物に協力する人が出てくるということが多いようです。恐怖と自己防衛
いじめっ子に従う理由の一つとして、「自分がターゲットになりたくない」という恐怖心が挙げられると思います。そのため、表向きにはいじめっ子を支持しているように見えても、内心では恐怖や不安を感じている人も少なくないのではないでしょうか。責任の分散と罪悪感の薄れ
集団いじめの場面では、責任が集団全体に分散されるため、一人ひとりが自分の行動に責任を感じにくくなると言われています。そのため、いじめっ子の行為を止めるどころか、無意識のうちに加担してしまうことがあるようです。
以上のような要因が重なり合い、いじめっ子が周囲の人を惹きつけたり動かす理由になっているのではないでしょうか。
ただし、これらは一般的な傾向や理論であり、具体的なケースによって異なる場合が多いと思います。
いじめの問題を解決するためには、こうした心理的・社会的要因を理解しつつ、それぞれの立場で適切な対応を取ることが重要だと言えるでしょう。