【詩】ドラえもんの気持ち
僕の手には指がない。
でも誰も不自由そうだね、て言わない。
だって道具を使えば、僕がじゃんけんだってできる事を知っているから
僕の顔はいつだって真っ青だ。
でも誰も気持ち悪い、て言わない。
だって僕がチャーミングだ、て知っているから
僕のお腹にはポケットが括りつけてある。
でも誰もおかしい、て言わない。
だってそのポケットは便利な道具がたくさん出てくる素敵なポケットだ、て知っているから
もし、僕のことを見てくれなかったら、おしゃべりしてくれなかったら、知ろうとしてくれなかったら、僕は世界で一番醜いロボットになっていただろう。
みんなと同じものを持つより違うものを持っている方がうんと素敵だと思うから、僕は僕が一番好き。
だから 僕は他の誰にもなれない君も一番好き。