出て行った父への感情を振り返る
私が子供の頃、父は突然出て行った。
自分を正当化する理由を言ってはいたが、
到底容認できるものではなかった。
数十年にわたる私の父に対する感情を、
歌という視点から振り返ってみたい。
◆「空と君とのあいだに」(中島みゆき)
なぜ私がこんな目に遭わなければならないのか?
出て行ってから数十年、
自分のリソースのほぼすべてを父を憎むことに費やしていた。
そのときに心の中で繰り返していたのがこの曲である。
◆ Fight Song (Rachel Platten)
私自身に子供が生まれると、ますます父の行動は理解できなくなった。
もはや同じ人類とは思えなくなった。
そのときから私の中のテーマソングが変わった。
◆ I Wish (Jo Dee Messina)
ところが、この数か月、ちょっとした変化があった。
周囲で親を亡くす人が出てきたからだ。
私に0.00001%ほど新たな感情が出てきた。
振り返り
キューブラー・ロスによると、喪失には5つのプロセスがあるという。
否認 → 怒り → 取引 → 抑うつ → 受容
私の感情の変化は、このプロセスに沿っていると言えるのかもしれない。
この先「受容」の段階に移行するのか、自分でもよく観察していきたい。