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日本はイスラエルに協力している

 イスラエルによるパレスチナとレバノンへの攻撃が連日報道されている。
 胸が痛む。

 パレスチナ問題に詳しい宮田律さんの記事も毎日更新されているので、必ず読みに行く。
 これだけの情報を得るのは難しいので、毎回勉強になる。


 イスラエルはガザ同様レバノンにも攻撃をしかけ、多くの市民が犠牲になっている。
 国連レバノン暫定駐留軍(平和維持軍)をも攻撃し、これに参加している国々から派遣された要員を殺害した。
 イスラエルは上記国連軍に参加している50カ国から非難されているが、一向に攻撃の手を緩めない。

 バイデン大統領はブリンケン国務長官をイスラエルに派遣して今後の対応を協議するとか、自らネタニヤフと電話で話したとか報道されているが、イスラエルへの武器供与はやめない。
 大統領選を控えて強硬な手段が取れないのだ。
 ネタニヤフはそんな民主党の足元を見て、やりたい放題だ。

 日本はどうだろうか。

 宮田律さんの記事を引用する。

「2014年5月、安倍政権はネタニヤフ首相の来日の際に「包括的パートナーシップ」を結び、イスラエルに対する防衛装備品や技術移転を可能にした。このイスラエルとの包括的パートナーシップによって、現在のガザ攻撃に日本の防衛装備品や技術が用いられていることは否定できないだろう。」


 今回の選挙の立候補者が、このイスラエルとのパートナーシップをどう考えているのか、聞いてみたかった。


 私はスターバックスが日本に進出して間もなく、ほとんどの人がまだスターバックスを知らなかった頃、カナダ人の友人から「カナダでコーヒーはとれないから変だけど」と言って、スターバックスのコーヒー豆をお土産にもらった。
 おいしかったので、近くに店ができてからそこへコーヒー豆を買いに行っていた。

 何年か経って、スターバックスが売り上げの一部をイスラエルに送っていることを知った。
 私がコーヒーを買ったお金がパレスチナ人を殺すのに使われているのは耐えられないので、スターバックスのコーヒーを買うのをやめた。
 それ以来、どんな形であれスターバックスのコーヒーは飲んでいない。
 友人たちとお茶するとき、スターバックスは避けている。

 去年イスラエルのガザ攻撃が始まったとき、イスラエル(ネタニヤフ)はハマスに仕返しをするという口実で、パレスチナ人を絶滅させることを企んでいるのだと思った。
 現在の状況を見れば、それが正しかったことがわかる。

 パレスチナ人がいる限り、ハマスを壊滅させることはできないだろう。
 誰かが死亡しても、次から次へと新しい要員が加わるから、ハマスは決してなくならない。

 そもそもハマスのような過激な組織ができたのは、イスラエルがパレスチナを占領したからだ。
 人々をガザに押し込め、自由を奪ってきたからだ。

 古くからそこに暮らしていたアラブ系住民(パレスチナ人)のところへユダヤ人が踏み込んできて、「ここは我々の祖先の土地だ」と言ってイスラエルを建国したのが発端だ。
 約70万人のパレスチナ人が居住地を追われて難民になったと言われている。

 理不尽極まりないことだが、国連、特にヨーロッパ諸国は、自分たちがナチスドイツによるホロコーストを止められなかった罪悪感があったから、ユダヤ人に肩入れしてイスラエル建国を許したのだろう。
 アメリカは言うまでもなくユダヤ人社会だ。

 EUはウクライナに侵攻したロシアに経済制裁を行ったように、ガザやレバノンの子供を含む一般市民を多数死亡させ、学校や病院を破壊して数多くの怪我人を出しているイスラエルに対して、何か制裁をするべきだ。

 紛争を終結させ平和をもたらすには、イスラエルの暴走を抑え、パレスチナ国家を承認する以外にない。
 
 現在、140の国々がパレスチナを国家として承認しているそうだが、イスラエルとアメリカ、それに日本は承認していない。

 その上、日本はイスラエルと防衛協力している。
 どこまでアメリカに追随する気だろう。


 ヘッダーの写真は、病気のため2011年に60歳で亡くなった町田純の「ヤンとシメの物語」。
 猫のヤンと友達になった鳥のシメは、パレスチナ人の象徴として描かれている。
 ごく一部を紹介しよう。

………………………………
「こんな言い伝えがあるのです」とシメ君はある伝説を語り始めた。

ーーアトリ科シメ属(族)の伝説ーー
 ーーその昔、キリストの誕生をさかのぼること6000年。シャカが生まれるずっとずっと昔。ザラシュトラが生まれるさらに昔のこと。シナイ半島の北、地中海とヨルダン地峡にはさまれた温暖で光に満ちた土地。数え切れぬほどの果物が一年中実をつけ、丘にはバラ、クロッカス、水仙、ポピーが咲き乱れ、世界中の香りが生まれる土地。この土地パレスチナに長い間シメ族は本当に、たいそう幸せに棲んでいた。
 そこにある年いきなり、突然に、イズラエドリの一群がどこからともなく舞い降りてきて、『ここは我々ご先祖様が、偉大なる我らが神から約束として渡された土地である。神の意思に逆らうことはできないから、おまえ達はすぐさまここから立ち去れ』と訳のわからないことを言い出した。
 シメ族は自分たちの棲みかと土地を守るために戦ったが、イズラエドリはオオアメリカドリの力を借りながら、シメ族の多くを虐殺して、この土地から追い出すことに成功した。以後、シメ族は財産も家も土地もすべて失って、放浪の生活を強いられたのである。ーー
 
町田純 著 「ヤンとシメの物語」より
 
 

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