ビジネススクール時代の話の補足
前回ビジネススクールで教えていたときのことを書いたが、記事を投稿した後で、25年ほど前に当時のことを思い出しながら書いた、自分のための回想録のようなものがみつかった。
他の書類を探していて偶然見つけたのだが、それには、私が入ったときにいたインストラクターたちは、私よりもっと素人でパソコンの知識がないので驚いたと書いてある。
以下はその回想録からの抜粋。
マシンも東芝のワープロ専用機とSORDのパソコンが数台ずつあるだけだったので、私がNECとIBMを入れたからどうかと進言した。
間もなくNECのPC-9801が4台、IBM5550が3台導入された。
SORDはPIPSという簡易言語専用のパソコンで、私もSORD社にPIPSの使い方を習いに行った。
4日も掛けて研修を受けたのに、一度もスクールで教えることなくSORDのマシンは撤去されてしまった。
ちょうどパソコンソフトの過当競争が始まりつつあった時期で、マルチプランと同じような表計算に、グラフとデータベースの機能を備えたロータス1−2−3、日本語ワープロの一太郎など、マイクロソフトのディスクオペレーティングシステム(MS-DOS)で動くソフトが続々と登場した。
※「IBMマルチステーション5550」でマルチプランのグラフ機能について書いたが、あれは私の勘違いで、ロータスと混同していたようだ。
コースの設定や講習の内容などは、パソコンに疎い校長から私が一任された形だった。
NECとIBMを導入すると同時にインストラクターも募集し、きちんと教えられる人を増やしたので、彼女たちを指導するのも私の仕事になった。
データエントリー(数字入力)のエキスパートを養成するコースも必要だったので、マルチプランを使ってテンキー(数字だけのキー)から入力練習するプログラムを作った。
ハードディスクタイプのパソコンが主流になってくると、何種類ものソフトをハードディスクに入れておき、そこから選択して使うようになった。
それまでは、初心者のユーザーにとって、ソフトそのものの操作以前に、ソフトをパソコンに入れて使える状態にするのが一苦労だった。
ハードディスクに複数のソフトを入れて、画面に選択肢を表示させる。
ただそれだけのことにもMS-DOSの知識が必要だった。
講習用のフロッピーをコピーしたりフォーマットするのに、MS-DOSのコマンドを使ってはいたが、自動的にソフトを起動させたり、画面にメニューを表示させたりするのに、バッチファイルの作り方も勉強した。
このスクールでの仕事は、お給料をもらいながらいろいろ勉強させてもらって楽しかった。
ここまでがビジネススクールの回想録だが、富士通オアシスについても記述があるので書いておく。
初期のオアシスは、漢字変換ものろくて、変換キーを押すとガッタン、ゴットンと内部でひとしきり音がしてから、おもむろに漢字が表示された。
ガッタン、ゴットンという音を聞いていると、「一生懸命働いているね、よしよし」と声を掛けたくなる。
そう、これは書くつもりでいてうっかり書き漏らしたことだ。
初期の親指シフトのオアシスは、可愛いヤツだった。