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花火大会

 先週の金曜日(8/2)、夕飯を食べながらYouTubeでも見ようと開いたら、長岡の花火大会がライブ配信されていた。
 まだ夕日が沈んだばかりで空が少し明るかったが、ちょうど始まったところだった。
 女性の声で花火の名前とスポンサーの名前がアナウンスされ、花火が打ち上げられた。

 何年か前にも長岡の花火大会の実況中継を見たが、会場ではBGMを流していて、スタジオではゲストのタレントがぺちゃくちゃ喋っていた。※訂正: 長岡ではなく隅田川だった。
 うるさいからと消音にすると、花火の音が聞こえないのでつまらない。
 すっかり興が覚めてしまった。

 今回はBGMもなし、タレントのお喋りもなしで、花火に集中できて良かった。

 子供の頃、一時期多摩川の丸子橋の近くに住んでいて、花火大会の夜は家族で川岸へ見に行った。
 土手の上から、すぐそばで打ち上げられる花火を首を曲げて見上げていた。

 その後すぐに引っ越してしまって、大人になるまで花火大会には行かなかった。

 40過ぎてから、二子玉川の花火大会を見に行ったことが何度かある。
 当時、二子玉川の花火大会は、川を挟んで東京と川崎の両側で打ち上げられていた。

 私は友人たちと連れ立って、二子玉川園駅※から東京側の会場に行き、河川敷の草の上に座って花火を見た。
※現在は二子玉川駅だが、当時は二子玉川園駅だった。
 真夏なのに、河原に座っていると夜風が涼しく、少し肌寒くなるくらいだった。

 子供の頃に行った下流の丸子橋の花火大会ではBGMは流れていなかったが、1990年代には花火大会にBGMは付きものだった。
 一緒に行ったアヤコさんが「可愛い」と呟くので何かと思ったら、私たちの座っているところよりもっと前の方で立って見ていた女の子の2人連れが、花火を見ながらBGMに合わせて腰を振っていた。
 そのシルエットが可愛いと言うのだった。

 二子の花火大会には、早めに行って好きな場所を取り、帰りは終了の9時より30分ほど早く引き上げた方がいい。
 花火が終了すると見物客が一斉に帰るから駅が混雑する。
 混雑を避けるため、見物客は誘導されて川原を上流の方へと歩き、一駅分ほど歩いてから土手に上がって駅へと戻らなくてはならないからだ。
 電車も混むのでホームにロープが張られて規制され、来た電車にすぐには乗れないこともある。

 最初に行ったときにそうだったので、懲りてしまい、翌年からは花火大会が終わる前に帰ることにした。

 花火大会は花火の美しさもさることながら、ドーンと打ち上げるあの音がたまらない。
 家にいて、遠くで花火の打ち上がる音が聞こえるだけで気もそぞろになる。
 花火大会の花火を見るのは夏の醍醐味のひとつであり、花火を見ずにはいられなかった。

 花火大会と盆踊り。夏の風物詩は何でも好きだが、この2つが特に好きだ。
 残念ながら今はもうどこの花火も見に行かれない。
 立って見ていることができないし、コロナ以降は人混みが怖いし、帰りが遅くなったら疲れてしまうから。

 二子玉川の花火大会は、最近の異常気象で落雷事故があってから、10月に開催されるようになったそうだ。
 夏だからこその花火大会、だと思うのだが……。


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