NHK「ニュー試」:メモ
ケンブリッジ大学の入学試験を題材にしたNHKの番組を見始めたら、一番最初の問題でいきなりイラッとした。答えが②だったからじゃなく(そんなのすぐ分かる)、出演者と番組(と、もしかしたらケンブリッジも?)の用意した解説が回りくどくて。
なんで、こんな問題で、わざわざ、あんなふうに面倒臭く考えるんだろう?
◯とか✗とか書いて表にしたりして。
正直者が一人目でも二人目でも、両者が共通して言っていることがある。輒ち、「一つの箱には景品が入っていて、もう一つの箱は空」。正直者がどちらの人間か分からなくても、二人共が言ってるのだから、これは事実。
で、ウソつきは必ずウソをつく(事実に反することを言う)のだから、絶対に「1つの箱には景品が入っていて、もう1つは空」とは言わない。だから、ウソつきは、余計な情報(この部分でウソをつくため)の「Aの箱」とか「Bの箱」とか言ってる一人目で、だから、そいつが言ってる逆の、②「Bの箱」に景品が入っていることになる。
と、くどくどと書いたけど、問題文を読めば、すぐに、「1つの箱に景品、もう1つの箱は空」が「事実」で、二人目は、その「事実」通りを言っているのだからウソつきじゃないと分かる。というか、フツウに読めば、そう書いてある。
因みに、番組が用意した解説は…
一人目が正直者だとしたら、二人目のウソつきで、二人目の話したウソは、「両方の箱に景品がある」か「両方の箱が空」のどちらかの「事実」に対するウソになる。これらはどちらも、一人目の言う「一つの箱(A)に景品、もう一つの箱(B)は空(景品の総数は1)」という「事実」と矛盾するので、「一人目が正直、二人目がウソつき」のパターンは成立しない。
逆に、二人目が正直者なら、箱のAB指定はなく、単に「一方の箱に景品、他方の箱は空」と言っているだけなので、一人目のウソ(「Aの箱に景品、Bの箱が空」)の元になった「事実」(「Aの箱が空、Bの箱に景品」)も成立する。だから、二人目が正直者、一人目がウソつきということになり、答えは、②「Bの箱」になる
…てな感じ。
妙に込み入ってて、アタマ良さげみえるけど、簡単なことをわざわざ難しく考えてるだけとしか思えない。こんなことになった一番の理由は、どちらが正直者であっても変わらない情報が述べられていること(輒ち、事実の漏洩)に気づかなかったからだろう。二人目の「1つの箱には景品が入っていて、もう1つは空」という証言に与えられた「役割(正体)」に気づかず、ただの可能性要素として扱ってしまったのだね。
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