バナナおやつモンダイ
触発されて、自分でも「バナナおやつモンダイ」について考えた。そもそも子供はなんでこんな質問をするのだろう?
経験から言うと、遠足前に「バナナはおやつに入りますか?」と質問する子供は、「バナナがおやつに入っていてほしくない」子供。
その理由は簡単で、遠足のおやつには、購入金額の上限(300円以下とか500円以下とか)があるから。遠足のおやつに金額制限があるのは、一般に菓子大好きの子供が、遠足のおやつを口実に、大量の菓子や高価な菓子を買う(あるいは親にねだる)のを防ぐため(多分)。
このとき、バナナがおやつに含まれなければ、子供は、購入金額の上限まで使って菓子を買い、その上、おやつ的悦びを与えてくれるバナナも持参できてウレシイ!という理屈。
つまり、「バナナはおやつに入りますか?」の真意は、「(例えば)300円で買った市販の菓子とは別枠で、(自分にとってはおやつ的悦びが得られる)バナナを持って行っていいですか?」であり、逆に言うなら、「(例えば)100円のバナナを1本持っていったら、市販の菓子を買うのに使えるお金は200円になりますか? もしそうならバナナは諦めて市販の菓子をあと100円分買いますけど」ということ。
だから、「一日200キロカロリーまでならおやつ」という定義は、「バナナはおやつに入りますか?」系の子供にとっては二重に悪夢。まず、「200キロカロリー定義」でバナナがおやつに含まれてしまうと、自動的に、購入金額に含まれない「別枠のおやつ」が消えてしまう。更に、カロリーの上限のせいで、購入金額の制限内で余裕で買える、多くの美味くて高カロリーの菓子(チョコレート、ポテトチップス、クッキーなどなど)が、その高カロリー故に、遠足のおやつの資格を失う。
因みに、敢えて「バナナはおやつに入りますか?」とは訊かない「おやつ大好き」の子どもたちは、他の手段を取りがち。例えば、チョコクリームやピーナッツバターやイチゴジャムを挟んだ〔おやつ的・菓子的〕なサンドイッチで、弁当そのものを「おやつ化」するのだ。
最後に、だから(だから?)、子供に「バナナはおやつに入りますか?」と訊かれたら「それはあなたが自分で決めていいことです」と答えるのがいい。
続けて、「なぜなら、バナナを含む全ての食べ物はおやつにも弁当にもなるからです。また、遠足のおやつ代(300円)をどう使うかも、あなたが自分で決めて構いません。勿論、全額おやつを買ってもいいでしょう。しかし、逆に全額貯金するのも面白い。半分でおやつを買って、もう半分で別のものを買ってもいい。あるいは、両親への贈り物を買ってみてもいいかも知れない。お金はいろいろに使えるものです。勿論、はじめからおやつ代を貰わないというのも、なかなか愉快ですよ」などと言って、子供をポカンとさせたり、喜ばせたりするといい。