『光る君へ』#45「はばたき」:memo
まひろさん:「旅に出ます」
道長:(ガーーーン!)
しかし、皆の目があるので、その場はゆったり構えて、平静を装う道長。
居ても立てもいられない道長。まひろさんの部屋に直行するが、まひろさんは娘の賢子(かたこ)と何か話していて入れない。なので、外でぼーっと突っ立って待つ。
やっとまひろさんの部屋に入ると、あたふたと御簾を下げて、「なんでなん?」と訊く道長。
まひろさん:「近くにいても、どーせ、あたしたち、どーにもらなんし。あと、薄々気づいていたと思うけど、賢子は、あんたの子やから」
道長:(かもしれないとは思っていたけど、そう正面切って言われると、やっぱりガーーン!)
一人前になった娘(賢子)の姿を、遠くからこっそり見て、「ギリギリアウト」になる道長。倫子さんとの間に生まれた娘たちからは悉く憎まれてしまったけど、最愛の女との間にできた娘には決して憎まれることはないという安心感もあり(政の駒として使う必要がないから)、なんだか、いろいろなものから解放されて、一種の「死」を通過する道長。
「気の毒」なのは倫子さん。まひろさんが居なくなって、やっと夫婦水入らずと思ったら、夫は、まるで〔長年連れ添った妻に先立たれた男〕みたいな境地になって、さっさと坊主になってしまう。それでも、衛門に道長の物語の執筆を依頼する倫子さんもまた別の境地に達している様子。
(穴藤 2024/11/26)