『笑わない数学(第2シーズン)/超越数』:メモ
『笑わない数学』第2シーズンを愉しく観ている。Thank you、 尾形。今回の「超越数」。なにより名前が好い。超越数。英語で言えば「transcendental number 」? しらんけど。
ただ、毎度、細かいことが気になる性格で、今回も一点、どうしても「許せない」部分があったので記録しておく。
それは番組中に二度出てきた、「集合」風の図。
1つ目のこれが出たときに、まず、ちょっとモヤモヤした。
というのも、「超越数とは、代数的数ではない数のこと」という説明があったのに、この図だと、なんとなく、代数的数は超越数に含まれる「超越数の中の特殊な数」のように見えてしまうからだ。高校数学(多分)の「集合」的に言うと、実際の超越数は代数的数の「補集合」のはずなのに、この図からは、代数的数が超越数の「部分集合」のような印象を受ける。
この違和感が伝わりにくいのは数学用語なんか使ってるから。「数全体」を「人間」、「超越数」を「女」、「代数的数」を「男」に置き換えて言い直せば、途端にわかりやすくなる。それで言うと、上の図はまるで、「人類は全体として女であるが、女の一部は男である(男は女の一種である)」ことを表しているように見えてしまい、どうしても「全体としての人類は、女と男の二種類がある」というふうには見えない。という話。
「でも、それは、こちらの受け取り方がダメなのであって、ちゃんと色分けもしてあるし、息を止めて見れば、代数的数ではないものが超越数だというふうに読み取ることもできる。πも弾かれてるしね」と、思い直し、更に番組を観続けると、しばらくあとに第2の図が現れて、堪りかねて一時停止ボタンを押した。
第2の図。
なんか、嫌。すごく嫌。さっきと同じ構図で、今回の図は、〔「周期」は「超越数」の「部分集合」である(「周期」は「超越数」の一種である)〕と言っている。第1の図で「代数的数」だったところが、第2の図では「周期」になっているだけなのに、さっきと言ってることが違っている。つまり、第1の図は〔「代数的数」は「超越数」ではありません〕の意味で、第2の図は〔「周期」は「超越数」です〕の意味。色分けで「含まれる/含まれない」を区別してるんだろうけど、モヤモヤどころか、イライラして仕方がない。
では、どうすれば、このイライラを解消できるかを考えて、「形」を変えればいいんじゃないかな、と思いついた。
自分的には、この方が、随分、マシな気分。あと、自分で図を描いてみて気づいたけど、第2の図のように、「周期」の「中」に「代数的数」を描きこむのは、いずれにせよ全然オハナシにならないと思った。