おまえは火星に帰れ。地球は危険だ。
今、『少林サッカー』の6周目くらいを観てるところだけど、チャウ・シンチーの映画って、独特の哀しみ(ペーソス:pathos)がイイんだよねえ。ギャグと残酷さの裏にある、なんとも言えないペーソスって、まるっきり水木漫画。
それともう一つ、チャウ・シンチーの映画に共通しているのが、『ドラゴンボール』にもある(サイヤ人が)死の淵から蘇ると強くなる設定。『少林サッカー』では、練習試合で、相手チームの反則攻撃でボコボコにされたことで、兄弟子たちが「帰って来る」(=少林拳の達人に戻る)。『カンフーハッスル』では、火雲邪神(イイよなあ火雲邪神。格闘モノの敵の中で一番好き)に半殺しにされたことで、主人公シンの「脈が開いて、気の流れが変わ」り、如来神掌の真の達人として目覚める。『西遊記〜はじまりのはじまり』でさえ、悟空に頭の毛を全部むしり取られた(文字で読むと大したことなさそうだけど、実際に画で観ると相当残酷)玄奘(三蔵法師)が、なんかものすごく悟った感じになって、(観た人は知ってると思うけど)如来神掌どころの騒ぎじゃない、桁外れにスゴイことが起きる(ああ、でも、あれって、或る意味「真・如来神掌」なのか)。
チャウ・シンチー、元気にしてるかなあ。