ルーシー・リーの作品から感じる美しいものを感じるわたしたちはどう生きるのか
わたしのまわりにも英国を代表する陶芸家 Lucie Rie (ルーシー・リー) のファンはとても多い
数年前のこと、たまたま道に迷ってたどり着いた京都嵯峨野のギャラリーでラッキーなことに彼女の作品をたくさん観ることができた
大きな美術館で開催される「ルーシー・リー展」とは違ってそこはアナバで、とても至近距離で彼女の美しい陶芸作品を観させてもらえた
細く、薄く、清く柔い。まさに緊張感のあるそのフォルムとどのようにしたら表現できるのかその美しいピンクや青の釉薬の技法
作品そのものが”彼女”自身で溢れている
数々の代表作とともに、陶器でつくられたボタンが並ぶ一角があった
観ているだけで楽しくなるボタンたち
だけれども、このボタンたちはルーシー・リーが
第二次世界大戦中にストップせざるを得なかった陶器の作品づくりをやめることなく
隠れてでも制作し続けた彼女の情熱そのものが宿った小さなボタンの世界だったのだ
溢れ出す情熱や思いをどこにのせよう
美しいものを美しいと感じる心をもって生まれ、
生きてきたわたしたち
幸いなことに、表現することを奪われる時代や環境に生まれずに生きるわたしたちは、無駄を愛おしむ心をどこに飾ろう
どんな厳しい時代でも美しさを感じる心を持ち続け
自身を表現することをやめなかったルーシー・リーの情熱は作品となって、今を生きるわたしたちに語りかける
受け取ることができる心を持っていれば