悲しいのに涙が出ない地味だけど強烈な苦しみ
はじめまして。
もいすちゃーと言います。
このペンネームは「うるおい」を欲して付けました。
そう、私が今、とても欲しいもの。それは、うるおいなんです。
数週間前、「シェーグレン症候群」という病気があることが分かりました。
主に涙が少ない、口が乾きやすい等の症状が出る自己免疫疾患です。
確かにドライアイで目薬をさしたりしていましたが、まさか、そんな重大な病気が背景にあるとは思いもしませんでした。
風邪で調子を崩し、発熱をしたところから、手や足の関節に痛みが出て
なかなか治らない。痛み止めを飲まないとやっていられない。
これはただの風邪ではないのでは?おかしいぞ、となって受診したところ、血液検査で判明しました。
振り返ってみると、ここしばらく「涙する」ということがなかったことに気が付いたんです。
1年?2年? よく思い出せないけれど、悲しいドラマを見た時も、誰かの話に感動した時も、そういえば、感極まるんだけど、「ぽろぽろと涙する」ということがなかったかも。
私はいつから、涙を出せないようになっていたのだろうか。
そのことに気が付いた時、愕然としました。
私は自分に涙することを無意識に禁じていたのかもしれないなと。
12年前に息子を亡くしてから、しばらく私は毎日毎日泣き明かしていました。
家のどこを見ても息子の面影が残っているから、トリガーになるものがたくさんあって、反応してしまう。
悲しみや寂しさ、憤り、後悔や罪悪感。
いろいろな感情が交錯して、涙が大決壊を起こしていました。
いつも目を腫らしているから、恥ずかしくて外出も憚れるし、周囲の人に心配をかけちゃうから会いたくない。
そんな日々があったんです。
それから私は自分自身を救うために、心理セラピーやヒーリングの勉強をして、元気を取り戻してからは、心理セラピストとして活動するようになりました。
仕事をするようになってからは、精力的に動いていました。
そういえば、めそめそする日がどんどん減っていきました。
仕事柄、セルフケアには人一倍、気を付けているつもりでいたのに、知らず知らずに病気を作ってしまっていたんですね。
しかも、自己免疫疾患です。
自分で自分の細胞を攻撃してしまう、そんな作用が私の身体の中で起こっている。
普段、自分を大切にしましょう、自分を愛しましょうというメッセージを伝えている私が、実は身体の中で不健全な調和を起こしていた。
そのことが一番ショックでした。
病気がわかってから、ずっと自分の体と対話をしています。
(自己催眠のテクニックを用いて、潜在意識の中で自分の肉体と対話をしていくことができます)
そこで気づいたのは、知らず知らず、自分を鼓舞しすぎていたのかな。
無理やり、張り切らせていたのかな。ということ。
心理セラピストというアイデンティティを守るために
不安定な部分、弱い部分を無意識に見ないようにして、ふたをしていたのかな。
泣く、という行為は、とても自然で健全なことですが、
でも感情が揺れている時、大きな情動に動かされている時に起きるので
不安定な状態ではありますよね。
それで、いつの間にか「泣いちゃだめ!」と自分に涙することを禁じていたのかもしれないです。
そう思ったとき、あぁ………と胸の奥の方で響くものがあり、
泣きたくなりました。
でも、やっぱり涙が出てこないのです。
泣きたいのに、涙が出ない。
これって、地味にしんどいことですね。
失われた機能について思いを馳せると、本当に自分に対して申し訳なくなります。
泣きたいときにも、明るくしてようよ、前を向いていようよ、
といっぱい頑張らせてしまったかもしれないなぁ。
ごめんね。
ごめんね。
もっとこれからは自分の本音を聞いていくね。
心にも体にも人生にも、もっと潤いをあげよう。
そんな思いで「もいすちゃー」と名乗ることにしました。
いつか、うれし涙をぽろぽろ流したい。
それが今の私の夢です。
これからも、こんなつぶやきを書いていきます。
※病気のことも含めて、個人的な解釈や自分なりの肌感覚で綴るので
一般的な見解や情報とは異なることもあると思います。
そのあたりは、どうぞおおらかに、こういう人もいるんだなくらいで受け止めていただければ幸いです。