見出し画像

日本ワインペアリング .醸造家 須賀貴大_Mar14, 2023

「日本ワインとチョコレートのペアリングについて」/長野県東御市ツイヂラボ 須賀貴大さん


こちらは先日、キャンプファイヤーで支援を募りました、醸造過程で出る搾りかすを使った「キャンプワインチョコ」で掲載した記事です。

ツイヂラボの醸造責任者の須賀貴大さんに、「日本ワインとチョコレ―トペアリングについて」今回企画したチョコレートを軸にお伺いしました!ぜひご一読ください。

ANNA
今回企画したチョコ「食べる日本ワイン」だけど、日本ワインの副産物使ってるし「日本ワインに合う!」というところまで、落とし込んで今回は商品企画しようって話だったよね。
実際、日本ワインと、サンプルのチョコレートをペアリングしてみてどうだった?

醸造家 須賀
ペアリング前は正直、「あんまり合わないだろ」って思ってた笑。だって、甘いチョコと最近主流の繊細でドライな日本ワインって、チョコの甘みが立って、ワインの苦みや酸味が強調されてしまうと思ってたしね。

ANNA
確かに。昔の甘口日本ワインだと合わせやすいんだろうけどね。

醸造家 須賀
うん。でもウシオチョコラトルさんのチョコ食べて俺の概念が変わったのよ。ただ甘いだけのチョコじゃないから日本ワインとのペアリングいけるかもって。
ウシオさんのチョコレートって、旨みはもちろんのこと、酸味だったり、苦み、ミネラル感、つまり五味も感じる。

この五味のおかげで、ライトで繊細なワインまで幅広くペアリングできるな、、、って。特にワインの持つ酸味と、ウシオさんのチョコの持つ酸味が好相性。日本ワインでもこの要素あるなら合うじゃんって新しい発見があった。

ソムリエ ANNA
チョコペアリングって海外では重ためのワインで合わせようって話があるじゃん?日本ワインでペアリングしようと思うと、具体的にどんなチョコとペアリングしたらいいと思う?

醸造家 須賀
結論から言っちゃうと酸味やミネラル感のあるチョコとペアリングするのがいいよね。
まず前提として、海外のチョコワインペアリングの話をするね。オーストラリアではテイスティングルームでチョコを出すというのが良くあるんだけど、そこで提供されてるワインは果実感、アルコールも強くて、しっかり樽が効いてるタイプが多い。甘いチョコレートと合わせても、チョコの甘さにワインが負けないからなんだよね。
なのでフルボディなワインが造れる海外では、チョコペアリングってよくある。
だけど、日本ワインってなると、そこまでのボリューム感ってなかなか出せないじゃん?無理やりやろうとしたら別だけどでも。
そういうワインではない、日本らしい繊細なワインとのチョコペアリングをANNAは考えてるわけでしょ?
そういう話だと、ふつーの甘いチョコでは無理で、風味豊かな繊細なワインには、風味豊かな繊細なチョコを合わせる必要がある。

具体的には酸味とミネラル感のあるチョコだよね。そんなチョコってなかなかないんだけど、「ウシオさんのチョコにはその要素がしっかりとある」だから合うんだと思うよ。

ANNA
なるほど。五味のあるめっちゃいいカカオ豆使ってるし、甘いだけじゃないチョコを造るウシオさんのチョコとはそもそも合うけど、さらに葡萄の果皮で日本ワインペアリングに必要な要素も補強されるし、細かいペアリングに必要な食味も調整したから余計に合わせやすくなったと。

醸造家 須賀
だと思うよ。多分、日本のワインと海外のチョコレートでしっかり甘いもの,リンツとか、合わせるとなるとなかなか難しいんじゃないかな。この繊細なチョコだから成立してる。

ANNA
今までにない面白いチョコレートができたって感じだね!しかも繊細ないところでいくと、日本ワイン以外の繊細なナチュラルワインともよく合う!

醸造家 須賀
だね。日本ワイン、ナチュラルワインに合う、独特のチョコができたなって思いますね!


いいなと思ったら応援しよう!