スロウトレイン〜ゆっくり進んでいく人生〜
昨晩見た新春ドラマスペシャル、「スロウトレイン」が素晴らしかった。
鎌倉という街も素敵だけど、何故かそこを通り越して韓国は釜山に行きたくなった。昔からよく聴くことがあった韓国語の響き。懐かしくて、でも相変わらずハングル文字は読めなくて。
「生きる」ということが一つの大きなテーマとしてあったように思う。
一人で生きること、誰かと支え合って生きること、働くこと、出会うこと、別れること、愛すること。
生きていると色々な出来事がいやおうなく起こる。
次の停車駅がどこなのか、そもそもどこを目指しているのか、どこに着いてほしいのか、見失ってしまうこともある。
私なんて、そういうのが見えない中、走り続けていた時期もあったな〜って人生を振り返ってみたりもした。
今は、本当にゆっくりだとしても、決して後戻りすることなく進んでいられることが心地よくて、ゆっくりならゆっくりなりに、景色を味わってみようとか、そんなかんじかもしれない。
独身の人に向かって、色々な人生があるから一人でも大丈夫よ!というのは簡単だけど、実際に一人で生きていくには色々な困難もある。
そして、誰かと生きていれば問題が全て解決するほど人生は単純でもない。
お正月三が日だけでも、自分の実家に帰り、連れ合いの実家に帰り、そこで普段交わらない家族と交わり、甥っ子の成長を目の当たりにして、子どもがいない自分の立ち位置を思って複雑な気持ちになったりもした。
もうとっくに子どもを産める年齢をすぎた今でも、まだ自分の中で整理がついていない感情がある。そういえば連れ合いは今年で50歳という節目の年齢になる。
心に優しいドラマはいいな〜と思う。
静かな情景も、海辺を並んであるく兄弟姉妹の姿も素敵で。
そっと今を生きる私たちに寄り添って、静かに生きることへの励ましとなってくれる。
到着地点が見えなくても大丈夫、今を生きることを重ねてみましょうよ、と呼ぶ声が聞こえてきそう。