コップの話
引っ越してきてから約一ヶ月と少し、まだ物の収納場所や管理方法が定まっていない部分がある。ぜんぶ段ボールから出して収納スペースに突っ込んだはいいが、これが最善ではない気がする、もっと配置に工夫の余地がある気がする……と思いつつも惰性でそのまま運用している感じ。コップ類もそうだ。前の賃貸と違って備え付けの戸棚が無いので、取り急ぎ流し下のデカい引き出しに仕切りやクッション等を設置することもなく無造作に仕舞ったのだが、引き出しを開け閉めする時どうしてもカチャカチャ動くし出し入れする時にコップ同士をうっかり接触させてしまうこともあるしで、いずれ何か割ってしまいそうだなと思っていたある日のこと、案の定引き出しを開けたらHARIOの耐熱ガラスマグカップが粉々に割れているのを発見した。いつどうやって割れたのかすら分からない。このままだとダメだろうな〜と思いながらも何も対策をせず日々過ごし、案の定ダメにして「あ〜やっぱダメになった」とか抜かしているおのれのバカさと、所有物が壊れた瞬間や状況すら把握できていない迂闊さを突きつけられてさすがに少し情けなくなった。でもその情けなさやそこそこ気に入ってたマグカップを壊してしまった悔しさも僅かな間しか持続しなくて、疲れてるんだか加齢で感受性が鈍麻してるんだか分からないがいよいよ人間としての黄昏時に差し掛かっている感じがする。
きょうダイソーに行って代わりのガラス製マグカップを買った。夫もそういえばまだ職場でコーヒーとか飲む用のマグカップが無いんだったと言って、陶器のマグカップを買っていた。そのマグカップにはナマケモノが描かれており、しゃかりきに働く意志がないことを周りにそれとなく示すためにその柄を選んだのだと語っていた。
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