那須に行ったことがないまま死ぬ

こんどの連休は色々できたと思う。神奈川県に行って、熱海に行って、東京に行ってそれぞれ色んな人たちと会った。余談だけど、日本国内で有名なリゾート地というのだろうか名所というのだろうか、日本人なら皆知ってるでしょと言わんばかりの雰囲気で那須とか熱海とか日光とかいう地名をいきなり言われても何県なのか分からないまま長いこと生きてきたが、四十歳になってようやくおぼろげながらどこが何県なのか分かってきた。那須と日光が栃木県、熱海が静岡県で合ってますでしょうか。いまネット検索などせずに書いています。でも基本的に公の場で地名を言う時は都道府県から言ってほしい。あんた達は行楽で行き慣れてるのか知らんがこっちはずっと僻地住まいで行ったことないから知らんよ、というひがみっぽい気分になるから。それはあなたが年齢に比して物知らずで非常識なだけです、真っ当な中年であれば何処住まいであろうとそれくらい知ってますよと言われれば返す言葉は無い。本当はそういう定番の観光地に行って定番の温泉や娯楽を楽しむことに憧れがあるのだ。とはいえ、死ぬまでに叶わなくても特に気にはしない。


なんと言っても嬉しかったのは3、4年ほど会えていなかった東京の友人に会えたことだ。新型コロナウイルス騒動が契機になって遠出、特に都会への長距離移動がしづらくなっていたのだが、今年の2月ごろ引っ越ししたてかつ新しい仕事が決まって不安だった自分のもとに今回会ったのとは別の友人が遊びにきてくれて非常にありがたく、「いつか遊びに行こうと思ってるうちにあなたが別の土地に引っ越してしまったのでこれからは思い立ったらすぐ行動することにした」というのを聞いて、自分も時間があってチャンスだなと思ったタイミングで行動しようと思ったのだ。今回会った友人はあまり元気でない時期もあったようだが、とりあえず今は大丈夫そうだったのでよかった。連れて行ってもらった喫茶店のオムライスがデカくておいしくて、アイスティーを頼んだら当たり前のようにティーポットと氷をたくさん入れたグラスを出してくれたので嬉しかった。付近には品揃えにそれぞれ工夫を凝らした雑貨店や書店のたぐいもたくさんあっていいなぁと思った。そういう店を気ままに覗いたり、カエルの磁石のガチャガチャを見つけた私が血相を変えて「ちょっと待って!」と大声をあげ苦笑されたりしながらぶらぶら歩いた。当日はそこまで激しくはないけど霧雨だとあしらうにはしっかりとした雨が間断なく降っており、普段は濡れたカバンや手をこまめに拭いたり雨傘の始末に気を使ったりとかの所作をいちいちめんどくさがる性分なのだが、雨の中を出歩く手間が全く気にならないくらい楽しかった。日帰りの予定だったので、最後に行った本屋の2階でビールを一杯ずつ飲んで別れた。今回の遠出でモバイルSuicaを初めて使ったらすごく便利だった。終わり

300円のガチャガチャで白いカエルの磁石が出た

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