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与太話

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他愛もない話
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2020年7月の記事一覧

会う

2月以降友達と一切会ってなくて精神が限界だったので会った。終始じぶんの友達に対する敬語混じりの喋り方が気になったが、昔からそんな喋り方をしていたような気もする。私はそういう人間だ。

「あの頃みんなバラバラのジャンルの音楽を聴いていて各々が自分の好きな音楽CDを他人に貸しまくってたけど、それで誰かが新しい音楽にハマるとかは無くて結局各々が自分の好きな音楽に酔いしれてるだけだったのがよかったね」とい

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悲しいサイコロステーキ

 サイコロステーキのことを考えていたら、昔の悲しい話を思い出した。人が疎外される系の胸糞悪い話なので、そういうのを目にしたくない人はこの話を読まないで欲しい。

 私は高校卒業を機に沖縄を離れ、四国のとある大学に入学した。親に言われるがままに大学の学生寮に入ることになった(親としては安上がりだし、一人暮らしさせるより安心だから)。そこの学生寮がとんでもないところで、自治寮なのはまぁいいとして妙な上

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ディーディー

急にディーディー・ラモーンの話をしたくなったので、する。ディーディーはラモーンズという昔のパンクロックバンドのベーシストだった。ラモーンズは音楽性やファッションなどの面で軍隊のように統率されたバンドでもあったと言われているが、ディーディーはかなり自由な性格で、怖いリーダーに逆らって「おれはラップをやりたい。ラッパーの服装もしたい。長髪革ジャンジーンズはもう嫌だ」と宣言していきなりソロでラッパーデビ

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金曜日

金曜日は仕事がないので元気だ。
ツルヤという大きめのスーパーマーケットに行った。ツルヤはデカくて品揃え豊富なのでだいたい混んでいる。私は最近やっと車の運転がそこまでこわくなくなったのだが、混み合った駐車場だとビビって施設出入り口から一番遠い区画に駐めるクセは直らない。折角デカいスーパーに来たのに入店した途端なんかあまり欲しいものが無くなって、桃と牛乳とサトウのご飯と鯖缶を買って出た。出かける前は休

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ブラボ

スマートフォンが爆音で大雨の警報を鳴らすので目が覚めた。川の近所に住んでるからヤバいかもしれないと思った。それにしても外に出るのがだるいから、職場に雨が嫌なので休みますと連絡しようとしたら上司から電話がかかってきて外に出ると危ないのできょうは休みにしますと言われた。

Bloodborneという陰鬱な雰囲気のアクションゲームをやっている。人ならざるものどもが力をふるって人間を翻弄し破滅に導くみたい

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浸食

大雨のときのニュースで、最近「◯◯県で今まで経験したことがない大雨」などという言い回しを聞くことが増えて気になる、という話を上司がしていた。経験したことがないという状態の主語はいったい誰なんだ。たぶんニュースのアナウンサーではないだろう。では、その土地に住んでる人たちなのか。人だとしたら個々の経験にばらつきがあり過ぎるから(旅行先や転居前の土地でもっとエゲツない大雨を経験した県民だっているかも知れ

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好きな話

町田康の人生相談の本が好きでたまに読み返す。色んな人の悩みが載っているが、特に好きな相談と回答がある。「とにかく欲という欲が無くて、全てがむなしい。悟り開いちゃったのかも、俗っぽい欲が自分にもあればむしろ幸せだったのかナー」みたいな相談?ボヤき?に対し、町田康が「言いにくけど、それはもしかして貴方は色んな経験があまりにも乏しくて、欲望を抱くレベルに到達していないだけなのでは」と答えててウケた。確か

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雑談の難

 斜に構えていた若いころは、雑談なんてくだらない何の意味があるんだ、時間の無駄だし黙っていたほうが得だと思っていた。私は思春期の頃本当に口下手で面白い話もできず、周りの人間からもそう指摘されて劣等感を刺激され「なんだいなんだい。用事がある時だけ必要最低限のことだけ喋ればええやろがい」と反発してことさら無口キャラに徹していたふしがある。たまに喋ったり笑ったりしたら「ちょっと待って!くふ王がしゃべった

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