砂利ベッド売り 【毎週ショートショートnote】
本文
「ベッドはいらんかね~」
近頃貴族たちの間で噂になっている言葉だ。
「ベッドはいらんかね~」という言葉の方向に行くと、行商人がいる。
その人の勧められるままにベッドを買ってしまうと、突然眠くなる。
そして、挙句の果てに砂利だらけのスラムに捨てられるという。
貴族たちは「砂利ベッド売り」と呼んでいた。
その噂を確かめるべく、自警団は貴族の住む地域で見張りをしていた。
さて、時は黄昏。
「ベッドはいらんかね~……ベッドはいらんかね~」
例の声が聞こえてきた。
自警団員の1人がおとりとして行商人のもとへ行き、他の団員は様子を観察する。行商人自身が手を下している場合は拘束するという手はずになっている。
おとり役の自警団員が行商人のもとへ向かっていった。
行商人に特に変わった様子は見られない。
このまま問題なく済むだろう。
すると突然、おとり役の団員が糸が切れたかのように倒れてしまった。
行商人に近づいていない他の団員も糸が切れたかのように倒れてしまった。
次に目を覚ましたのは砂利だらけのスラム街。
真相は分からずじまいだった。
あとがき
たらはかに(田原にか)さんの企画に参加いたしましたわ!
今回は裏お題「砂利ベッド売り」でも書いてみましたわ!
つたない文ですが、読んでくださったら幸いですわ。
いいなと思ったら応援しよう!
クリエーターとして活動していくために、よりよい機材などが必要でございますわ。
ぜひご支援の程、お願い申し上げますわ。